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「事業部門主導のRPA導入」に多い勘違い

3/15(金) 9:56配信

TechTargetジャパン

 前編(Computer Weekly日本語版 2月20日号掲載)では、事業部門がRPA(ロボティックプロセスオートメーション)による業務の自動化を企図したときに立ちはだかる壁と、それを取り除く方法を紹介した。

 後編では、IT部門と連携するメリットや自動化およびRPAのプロジェクトを推進するに当たって忘れてはならない事項について解説する。

 Accentureが発行したレポートによると、初期のRPAプロジェクトはIT部門の介入なしに進められると誤解してしまうことが多いという。RPAツールは侵略的ではなく、従来のアプリケーションに統合する必要がない上に、どのデスクトップにもインストール可能だからだ。

 またIT部門は、RPAはサポートされていないマクロと「スクリーンスクレイピング」で構築されていると仮定して、非常にマイナスな先入観を持っている。しかも、自分たちがビジネスプロセス管理システムに投資しているため、RPAは不要だとも考えている。

 Accentureのオートメーションエンジニアリングサービス事業のマネージングディレクターを務めるジェームス・ホール氏によると、IT部門はRPAについて、企業をリスクにさらしかねない本質的に粗野なアプローチだと考えがちだという。

 「RPAはずさんな問題解決方法だと考えられている。アプリケーションを拡張したりAPIを取り入れたりする方法を強化できれば、望ましいアプローチになるという。IT部門には、事業部門がデスクトップで何やら良からぬことをしているという認識がある。不正なアプリケーション、Excelマクロ、さまざまなサポート対象外のソフトウェアを使っているという疑いを持っている。責任者が退職した後にそれが動作不能になったら、誰がそれを修正するのかを懸念している」(ホール氏)

連携の必要性

 ホール氏によると、RPAプロジェクトの多くは事業部門やセンターオブエクセレンスから生まれている。それでも良いスタートを切るにはIT部門との連携が欠かせない。

 ホール氏は次のように話す。「アプリケーションにロボットがログインできるようにするにはIT部門の力が必要だ。ログイン要求は人事部門を通じて要請することが多いので、こうした規範を破らなくてはならない。また、ソフトウェアチームが基盤となるアプリケーションを変更したら、それを土台に構築されているロボットは正常に機能しなくなる可能性がある。ロボットをスケーラブルな方法で運用するためには、IT部門の内外にかかわらず正しくホストする必要がある」

 「ロボットには適切なサーバ、仮想マシン、アクセス許可が必要だ。また、その全てを正しく設定しなければならない。いったんスケーリングに成功すれば、自動化プロジェクトをさらに効果的に選択することが用意になる」(ホール氏)

 多くのIT部門はRPAの導入に懐疑的だ。だがRPA導入は、戦術的には正当な理由がある。

 ホール氏によると、RPAはエンタープライズアプリケーションの頻繁なアップグレードが必要な場合にIT部門の負担を軽減することができるという。「アプリケーションの変更を要請することなく、小規模な拡張で対処可能だ。将来を見据えRPAを受け入れているIT部門は、RPAを理にかなったものと見ている」

 IT部門に必要なのは、自身のアプリケーションアップグレードサイクルに対するRPA計画の位置付けを知り、アップグレードの負担が軽減されるのか、既存のアップグレードパスが阻害されるのかを確かめることだと同氏は話す。本当にデスクトップの自動化以外に方法がないかどうか知るために、RPAに関する意思決定に携わる必要もある。

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