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あなたは人工知能が何なのか、人に説明できるだろうか?

3/15(金) 7:00配信

ITmedia NEWS

 AIで投資、AIで料理、AIで恋人探し――いまやAI(人工知能)が関係していない分野を探す方が難しいほど、空前のAIブームが到来している。

AIに関する最新レポート(画像)

 確かにAIを活用した製品やサービスは、従来のものより優れているように感じられ、皆が注目するのも当然のように思える。ところでAIはそもそもどんな技術で、どのような強みがあり、私たちのビジネスや生活をどう変えようとしているのだろうか。AIのある生活が当たり前になりつつあるいま、あらためて考えてみたい。

「ドットコムバブル」を思い出すAIブーム

 まずは避けて通ることのできない、AIすなわち人工知能(Artificial Intelligence)とは何か、という点から考えてみよう。

 結論から言うと、AIという言葉の意味や定義は、使う人や使われる場所によってバラバラだ。またAIと聞いて人々が何を想像するかも、個人によって違いがある。つい最近、それを象徴するようなニュースがあった。

 今年3月、英ロンドンに拠点を置くベンチャーキャピタルのMMCベンチャーズが、興味深いレポートを発表した。「The State of AI 2019」と名付けられたそのレポートは、多くのテクノロジーメディアが取り上げている。

 例えば経済紙の英フィナンシャル・タイムズは、このレポートを紹介する形で次のように報じている。

 「欧州の人工知能(AI)スタートアップ企業のうち4割は、製品にAIプログラムを全く使っていないことが、調査で明らかになった。AIを巡る誇大な売り込みの実態を浮き彫りにしている」(フィナンシャル・タイムズを翻訳した日本経済新聞電子版から引用)

 MMCベンチャーズは欧州13カ国のAI系スタートアップ2830社を対象に、彼らの事業内容を調査した。するとAI関連技術が使われている証拠が見つかったのは、その60%に当たる1580社だけだったという。つまり残りの40%は「誇大な売り込み」というわけだ。他のニュースサイトでも、おおむね同様の報じ方をしている。

 またMMCベンチャーズは、AI系スタートアップが行った資金調達の1回当たりの平均額は、他のソフトウェア系スタートアップと比べて15%高かったことも発表している。「この会社はAIを使っている」と思ってもらうことは、資金調達の面でも有利ということになる。

 1999年から2000年にかけて、インターネット企業に大きな注目が集まる「ドットコムバブル」(インターネット・バブル)と呼ばれる時期があった。このとき、社名に「ドットコム」と付いているだけで、事業内容がインターネットに関係なくても株価が上がるという現象が見られた。学術研究は別として、ビジネスや世間一般の中では、AIは20年前の「ドットコム」と同じバズワードにすぎないのだろうか。

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最終更新:3/15(金) 7:00
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