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「産婦健診」全市町助成へ 静岡県内、産後うつ予防

3/15(金) 11:00配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 出産後間もない産婦を対象にした「産婦健康診査」について、静岡県内の全市町が2019年度から受診料を公費助成する見通しとなった。18年度に28市町が先行し、7市町が新たに加わる。「産後うつ」の予防が主な目的。各市町は、委託医療機関から産婦の心身の状態について報告を受け、必要に応じて継続支援する。

 公費助成は「自己負担なし」が基本で、委託医療機関によっては一部負担が発生する。産婦健診は、出産直後の母子支援を強化するため、厚生労働省が17年度に初めて補助事業に採用した。県内は18年度に浜松、静岡市などが助成を始め、19年度は磐田、袋井、掛川、菊川、御前崎、湖西、森の7市町が加わる。

 同省によると、18年度時点で国庫補助を受け全市町村が取り組んでいるのは富山県だけという。

 産婦健診は、産後2週間、または産後1カ月に委託医療機関が行う。助成回数は各市町が決める。助成額は1回5千円が上限。健診では、子宮の戻りなど母体の身体的機能の回復、授乳状況、精神状態の3点を確認する。

 委託医療機関の一つ、静岡赤十字病院(静岡市葵区)は、独自に1カ月健診と退院後の授乳指導を行ってきたが、静岡市による助成開始に合わせて、2週間健診も始めた。

 「休むことはできていますか」。戸井口知世助産師(25)は約1時間、問診などで同市葵区の産婦(33)と会話を重ねて支援の必要性を総合判断する。授乳や、里帰りから戻って1人で育児をする不安を打ち明けた産婦は「育児を始めて、聞きたいことが出てきた2週間という時期がいい。助成があるから受診した」と歓迎する。

 浜松市は昨年9月までの半年間で、受診者が2週間健診2124人、1カ月健診2375人と対象者の7割前後に上った。受診者のうち、要支援率は2週間健診10・9%、1カ月健診4・8%。保健師の訪問や精神科の紹介など支援している。

 県こども家庭課は「産後うつは出産後、間もない時期に発症するうつ病の一種で、誰でもなり得る。場合によっては虐待につながるケースもある。産婦健診を通じ、母子ともに健やかに成長できるよう、早期支援につなげたい」としている。

静岡新聞社

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