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百貨店で改装ラッシュ 男性向け、インバウンド強化

3/15(金) 0:04配信

産経新聞

 百貨店各社が今春、相次いで東京都内の主力店舗を改装オープンし集客力の底上げを加速させる。業界全体の総売上高はインターネット通販の台頭も受け、長期的に減少傾向にある。各社は改装により主力の女性向けに加え男性向けも大幅に強化。訪日外国人客(インバウンド)への対応も同時に進め、全方位のてこ入れで反転攻勢を仕掛ける。(柳原一哉)

 エイチ・ツー・オーリテイリングは14日、平成23年の開業以来初の大型改装を終えた阪急メンズ東京(千代田区)を公開した。約17億5千万円を投じた改装では、「ビンテージ」をテーマに古着や名品の復刻版など“大人の宝物”となりそうな商品をそろえたほかシューズ専門フロアも新設。「改装後1年間の売上高は25%増の約170億円を目指す」とした。

 伊勢丹新宿店メンズ館(新宿区)でも15年ぶりの大規模改装を終え16日にオープンする。パーソナルサービスの強化など改装効果で同館の31年度の売上高は29年度比1・6倍を見込んだ。

 2社が男性向けを強化するのは、主力の女性向けがネット通販やショッピングセンターなどとの競合にもさらされ販売が伸び悩むためだ。株高による資産効果や起業の成功で男性の高所得者が増加傾向にあり、各社は改めて男性市場でシェア確保を目指す考えだ。

 一方、高島屋の改装では50~60代中心の顧客層の若返りを図る。本館の改装を終えたばかりの都市型ショッピングセンター「日本橋高島屋S.C.」(中央区)では新館との連携を強化。「若い女性らの来店が多い新館から本館への買い回りを促す」(広報)

 顧客ターゲットを有職女性に明確化したのは松屋銀座(中央区)だ。今回の改装で、寝間着や下着に特化した大型コーナー(約800平方メートル)を新設。専門家が助言するファッションコンサルティングも近く始め、高所得の管理職女性らにアピールしていく。

 日本百貨店協会によると、全国百貨店の総売上高は過去10年、減少の一途をたどる。景気は後退局面に入ったとの指摘もあり、改装でどこまで消費を喚起できるかが鍵だ。

 一方、各社は根強いインバウンド需要の確保が今後も必要不可欠と判断。阪急メンズ東京は改装を機に免税カウンターを拡充。松屋銀座は14日、イスラム教徒向け礼拝室の運用を始めた。積極的な取り込みを進め売り上げ増につなげる。

最終更新:3/15(金) 0:04
産経新聞

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