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日本企業「脱英国」止まらず 通関に備え在庫も確保

3/15(金) 21:59配信

産経新聞

 英議会が欧州連合(EU)からの離脱延期を求める動議を可決したが、先行きは依然不透明で、足元で加速している企業の「脱英国」の動きは止まる気配がない。現地で事業を続ける企業も対応を急いでいる。

 シャープは英・ウェールズ地方のレクサムに1985年に設立した工場で電子レンジを生産。現状では移転や撤退の計画はないが、「当面は様子見」と今後の動向を注視する構えだ。

 2021年中の英生産撤退を表明したホンダの関係者は15日、「われわれの姿勢は変わらない」と話した。もともと、生産撤退とEU離脱との関連性を否定。一方で29日の離脱を視野に、4月に6日間、英工場での生産を停止するとしていたが、現時点ではこの方針にも変更はないという。

 新薬の審査などを行う欧州医薬品庁の移転に伴い、塩野義製薬は月内に欧州統括機能を英国からオランダに移す方針。1つの免許によりEU域内で自由に金融事業を行える制度の適用継続を見据え、みずほ証券は今月8日、ドイツのフランクフルトに設立した現地法人での営業を始めた。

 ソニーは29日までに、ロンドン郊外に置く欧州の販売統括拠点をオランダに登記移転する。ただ、英国の事業や人員は移さず現行の業務態勢を維持し、延期にも対応できるようにした。

 離脱に伴う通関手続きや関税への対応も課題だ。主力ビール「スーパードライ」を欧州でも販売するアサヒグループホールディングスは、通関手続きの発生に備え、在庫の確保などの準備をしている。

 英国に鉄道車両工場を持つ日立製作所は、部品に関税がかかることを視野に、「英国内で7割を調達できるようにした」(西山光秋専務)。

 英国に複合機販売会社を置く京セラ子会社の京セラドキュメントソリューションズ(大阪市)は関税増に備えて、現地で倉庫を借りて複合機などを保管。京セラ幹部は「何カ月保管したらいいのか。政治に振り回されて先が読みにくい」と困惑している。

最終更新:3/15(金) 21:59
産経新聞

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