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最大3時間待ちの行列ができるベビーカステラ屋台「中澤製菓」に商売の基本を見た

3/15(金) 12:03配信

メシ通

SNSでも話題。行列のできるベビーカステラ屋台

多くの人が屋台で売っているベビーカステラを一度ぐらいは食べたことがあると思います。俵型の一口サイズのカステラです。卵の香りがする甘いお菓子でおいしいのですが、さあ食べるぞと思って買うというより、焼いている香りや祭りの気分にのせられてなんとなく買ってしまう。そんなイメージがベビーカステラにはあるかもしれません。

伝説の昭和菓子パン「シベリア」を知っているか

しかし、世の中には3時間待っても買いたいベビーカステラが存在します。焼いている端から売れていくそのベビーカステラは、焼き立てはもちろん、2、3日経ってもモッチリとおいしい。そんなベビーカステラを販売するのが、屋台でありながら90年以上続く老舗「中澤製菓」です。

中澤製菓の屋台は、門前仲町の深川不動尊で月3回開催される縁日に定期的に出店しています。門前仲町の駅を降りてアーケードの商店街を進んだところに屋台はありました。

準備や営業の邪魔にならないように、開店時間直後のお客さんが少なそうな時間を選んで取材に行ったのですが、開店と同時にお客さんの列ができていました。

中澤製菓は、深川不動の縁日のほか、浅草の酉の市や秩父の夜祭にも出店していて、屋台で働く従業員の方が言うには、行列の待ち時間は最大で3時間にもなることがあるそうです。数にして1日5万個売れることもあるとか。驚異的な数字です。TwittreやInstagramで「中澤製菓」で検索すると「おいしい」「中澤製菓のベビーカステラしか買わない」「並んでやっと買えた!」などの高評価の意見とともに、すごい長さの行列の写真が多数出てきます。SNSでも話題のベビーカステラ屋台なのです。

先代から90年続く味

中澤製菓代表の中澤加代子さん(以下、皆さんに「かよちゃん」と呼ばれていたので、親愛をこめて「かよちゃん」とさせていただきます)。この道28年。今も現役で現場を仕切っています。

かよちゃん:ここは姉さんがやっていた屋台でね。ベビーカステラは大阪の方が発祥らしいんだけど、姉さんの旦那がおいしいお菓子の屋台があるって大阪に行って、作り方を教えてもらって帰ってきたんだ。その時に焼き台を持ち帰ってきて姉さんと始めたのがこのお店だよ。

かよちゃんは4人姉妹の末っ子。中澤製菓は、年の離れた2番目のお姉さんが旦那さんと始めた屋台で、2代合わせて創業から90年を越えるそうです。創業当時、東京ではまだベビーカステラというものを見かけることがなく、中澤製菓が最初のお店だったかもしれないらしい。想定外の歴史の深さでした。

かよちゃん:姉さんの旦那が亡くなって、姉さんも高齢だし、息子たちがいたんだけどこんな大変な仕事は嫌だってやりたがらなくってさ。お前がやってくれとお鉢がまわってきてね。他の商売をやっていたけど継ぐことにしたんだよ。

屋台の中は夏場になると50度ぐらいになり、冬は風が吹いて足元から冷えてきます。朝から晩まで立ったまま。かなり過酷な環境です。とはいえ、従業員の方々は黙々と作業をこなし、笑顔で接客していました。そして全員手際がいい。かよちゃんの行き届いた指導の成果でしょう。

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最終更新:3/15(金) 12:03
メシ通

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