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アワビ密漁対策にドローン 好相性も導入に法の壁

3/15(金) 16:57配信

みなと新聞

 アワビの密漁を防ごうと、監視にドローンの活用が進んでいる。密漁被害が多いJF岩手漁連は、赤外線カメラを搭載したドローンについて「夜間に監視ができ、経費や人手の面で有効」と相性の良さを説明する。ただ導入に向けた課題も多い。JF三重漁連はドローンを扱う地元企業の協力を得てドローン監視システムの実現を掲げるが、「法令などで導入が進まない」と法整備を訴える。

 水産庁とJF全漁連(岸宏会長)が7日、東京都内で開いた密漁防止対策全国連絡会議で、関係者が密漁の取り締まり実態や対策方法を共有した。

 ドローンの導入には航空法にのっとった許可申請が必要となる。国交省によると、無人航空機の飛行ルールには安全面から、飛行可能な時間帯は日中の航行に限られている。夜間の監視には地方航空局長の承認を受ける必要があるという。

機材高額、肖像権も課題

 またドローンに監視カメラを搭載するには、肖像権の問題から飛行周辺域に「監視カメラ搭載のドローンが飛行中」と分かるような看板などを設置し、周辺住民に周知する必要もある。JF三重漁連によると「ドローンの操縦技術を持った組合員がいないので、習熟までに時間がかかる」「カメラ付きドローン1台が20万~30万円と高額」などの問題点もある。

 水産物の密漁はアワビの他、中国向け需要の高いナマコなどで相次いでいるという。水産庁によると、2017年の密漁は1736件。被害を受けた水産物はサザエやアワビなどの貝類が5割以上を占めた。

 近年目立つのが釣りや素潜りで魚を獲る遊漁者による密漁だ。1736件のうち、非漁業者による密漁は1359件と8割に上る。JF京都漁連は「SNSで情報を知った観光客らが密漁を助長している」と報告。水産庁によると、遊漁者は漁業権が必要な魚種だと知らず、釣りや素潜りで許可なくイセエビやクロマグロを漁獲するケースが各地域で増えているという。

[みなと新聞2019年3月10日付の記事を再構成]

最終更新:3/15(金) 16:57
みなと新聞

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