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小学校卒業式のはかまに賛否…なぜ問題視?

3/15(金) 7:03配信

読売新聞オンライン

 「格差を助長しかねない」「すそを踏まないか心配」「子どもにふさわしくない」……。小学校の卒業式で女子児童を中心に、はかまを着用するケースが増えている。賛否の意見が分かれており、保護者らに「自粛」を呼びかける自治体もある。はかまは、ハレの日の正装とされているにもかかわらず、なぜ問題視されるのか。和装業界に詳しい立命館大学経営学部の吉田満梨准教授に解説してもらった。

◆小学生は新たなユーザー

 近年、小学校卒業式でのはかまの着用が議論を呼んでいる。

 2011年ごろから各地の小学校で、卒業式に和装で参加する児童が増えはじめ、自治体や教育委員会が自粛を呼びかける動きも出ている。その理由として、「服装が華美になりすぎる」「保護者の経済的負担が大きい」などの声が目立つが、「着崩れが心配」「トイレに行く時に困るのでは」といった懸念もある。

 私はマーケティングの研究者だが、5年ほど前から、自らきものの着用を始めたことをきっかけに、和装関連市場の分析も行っている。

 注目しているのは、近年、きもの市場に多様で新たなユーザーが生まれている事実である。議論となっている小学校卒業式用のはかまも、きものへの関心の高まりの中で成立した新たな製品カテゴリーであると考えられる。規制の是非を問うより、むしろ地域や和装業界が協力しながら、どう向き合っていくかを考えるべきだと感じている。

 そこで、今日の卒業式における和装人気の背景と、なぜそれが問題視されるのか、どのような解決の方向性があるのか、考えてみたい。

◆若い世代がきものに関心

 小学校卒業式の服装の変化を受けて、名古屋市教育委員会は2018年1月、市内の小学校5、6年生を対象にアンケート調査を実施した。その結果、「卒業式にふさわしいと思うから」などの理由で、「卒業式で和装を着用したい」と回答した女子児童は約半数に上った。

 和装、とりわけ、はかまが人気になった背景には、いくつかの要因が考えられる。まず、指摘されるのはメディアの影響だ。

 特に、はかま姿で競技かるたに臨む女子高生を描いた漫画『ちはやふる』(末次由紀 作)のヒットや、和装姿が登場するドラマ「ちりとてちん」(NHK)、「JIN─仁─」(TBS系)などの影響で、08年ごろから小学校の卒業式にはかまを着用する児童があらわれはじめた。

 ちなみに、現在ではすっかり定番となった女子大学生が卒業式で着るはかま姿は、1970年代後半ごろから普及。背景には、漫画『はいからさんが通る』(大和和紀作)やNHKの連続テレビ小説の影響があったと言われている。

 一部の児童がはかまで卒業式に出席するようになると、その姿を見た下級生たちの中に「私も卒業式で着たい」という児童が増え、はかま熱は高まっていった。

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