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日英なぜ急接近? 英軍艦「モントローズ」来日と一般公開の背景にブレグジット問題

3/15(金) 10:30配信

乗りものニュース

イギリス海軍の「モントローズ」晴海ふ頭で一般公開

 2019年3月9日(土)と10日(日)に、イギリス海軍のフリゲート艦(巡洋艦や駆逐艦に比べてややコンパクトな軍艦)「モントローズ」が、東京の海の玄関口である晴海ふ頭において一般公開されました。

【写真】前方甲板に鎮座する4.5インチ砲塔の内部

「モントローズ」は、イギリス海軍で現在13隻が運用されている23型フリゲートの8番艦で、全長こそ133mと、海上自衛隊の一般的な汎用護衛艦(海上自衛隊の主力戦闘艦艇で、他国の駆逐艦に相当)の全長である約150mに及びませんが、戦闘能力では引けをとりません。たとえば、艦前部には対空戦闘や対艦戦闘に使用される4.5インチ(114mm)砲や垂直発射装置(VLS)に装填された艦対空ミサイル、さらに遠距離にいる敵艦艇を攻撃する対艦ミサイル「ハープーン」が、そして艦後部には潜水艦を攻撃するための短魚雷や、対潜戦から人命救助まで幅広く対応できるヘリコプターの「ワイルドキャット」をそれぞれ装備しています。


 それでは、このような強力な能力を備える「モントローズ」が、イギリス本国から遠く離れた日本にまでやってきた理由とは、いったい何でしょうか。それは北朝鮮との違法な物資のやり取り、いわゆる「瀬取り」の監視を行うためです。

「モントローズ」 おおやけの派遣目的は北朝鮮対応だけど…?

 2019年3月現在、北朝鮮に対しては、同国の核開発や弾道ミサイルの開発が周辺国の安全を脅かしているとして、国連安全保障理事会の決議を根拠とし、世界各国が経済制裁を科しています。しかし、その経済制裁を潜り抜けて、物資や金銭を海上で違法にやり取りするのが「瀬取り」と呼ばれる行為です。


 この瀬取りを放置すれば、せっかく世界各国が北朝鮮に対する経済制裁を実施しても、その効果が減少してしまいます。そこで、近年では日本やアメリカに加え、イギリスやオーストラリア、カナダやフランスなどの国々も瀬取りを監視するために、日本へ軍艦や航空機を派遣するようになっているのです。


 今回の「モントローズ」派遣は、そうした流れのなかで決定されたものです。2019年1月10日に安倍総理がイギリスを訪問した際に発表された「日英首脳共同声明」にて明らかにされたもので、そこには「モントローズ」の派遣目的について「北朝鮮に関連する国際連合安全保障理事会決議の履行を支援するため、違法な海上活動に対して警戒監視活動を行う」ためと、しっかり明記されています。

 と、ここまではおおやけの理由ですが、今回の来日はそれだけが目的ではないようです。

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