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タイムマシン・デロリアンの変遷【川原瑞丸のCINEMONOLOGUE Vol.20】

3/15(金) 19:34配信

CINEMORE

やっぱりかっこいいオリジナル・バージョン

 今更ぼくなどが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズについて説明することなんかないかもしれないけれど、作品ごとに少しずつ姿を変えるタイムマシン・デロリアンを、改めて描いてみたいと思う。よく見慣れ、親しんでいるつもりでいても、実際にちゃんと描いてみると気づくこと、見えてくるものがあるかも。

 白いトラックの荷台からスモークとともに現れた最初のデロリアンは、その後の作品で見られるバージョンに比べると少し地味かもしれないけれど、だからこそ原点としての存在感があると思う。平べったくてスタイリッシュなボディに対し、後部にある無骨な原子炉とのバランスもいい。タイムスリップに必要な速度を出すために、長い道を走らなければならないというクルマならではの設定はお馴染みだけれど、そうやって地面をちゃんと走る姿はこのパート1でしか見られない。距離と燃料の問題はその後のシリーズでも物語の中心となっていく。

未来の技術でアップグレードした最強のバージョン

 未来の飛行機能と家庭用リアクター「Mr.フュージョン」を取り付けられたパート2のバージョンは、ひとつの完成形。空を飛ぶことで、陸地で長い直線距離を走って速度を上げる必要がなくなり、生ゴミをエネルギーに変換できる「Mr.フュージョン」によって核燃料は不要となった。デロリアンについてまわるふたつの問題を解決した最強のバージョンである。とは言え、タイムトラベル先に出現した瞬間に危ない目にあうのは変わらず、空の道路で反対車線に出てしまったり、飛行機とぶつかりそうになったりする。

 デロリアン目線で雲の中を飛んでいくパート2のオープニング・クレジットはとても爽快でお気に入りだし、2001年にユニバーサル・スタジオ・ジャパンがオープンする際、TVCMでこのデロリアンが飛び回っているのを見て非常にわくわくした思い出もあり、個人的に一番好きなバージョンだ。USJの今はなきアトラクション「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」でのデロリアンは飛行仕様で、ライド中ではそりゃあもうあちこち派手に飛ぶシーンが見られる(ビフ・タネンに研究所から盗み出されたという体裁なのだが)。USJと言えば空を飛ぶデロリアン、というイメージがあったせいか、このアトラクションが無くなったのは寂しい。

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最終更新:3/15(金) 19:34
CINEMORE

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