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土砂災害の“怖さ”をリアルに疑似体験 低い避難意識の向上へ

3/15(金) 19:12配信

MBSニュース

 神戸市が土砂災害の危険性をVRで疑似体験できるプログラムを開発しました。災害時における避難意識を高めるのが狙いです。

 神戸市が15日に市民向けに開いた“防災研修”。VRゴーグルを付けた中学生たちの目に映し出されているのは…神戸市灘区の住宅街を360度忠実に再現した映像です。この後、土砂災害がこの街を襲います。記者も体験しました。

 (記者)「向こうから土砂が流れてきます。このままだと危ないですね」

 何の前触れもなく突然、山から土砂が…

 (記者)「いま足元ですね。飲み込まれました。土砂がお腹のあたりにまで…バイクが!危ない!肩の高さまで土砂きてますね」

 土砂災害を疑似体験できるこのVRプログラムは、神戸市と東京のIT企業が全国で初めて開発しました。開発のきっかけとなったのは、昨年7月、200人以上の死者を出した西日本豪雨。この時、多くの住民が自宅にとどまり逃げ遅れました。

 「まぁ大丈夫だろうと。今までなかったこともあるし。そりゃ逃げなきゃダメです。今は思います。(当時は)危険というのは…あまり感じていなかった」(真備町の住人)

 気象情報会社の調査によりますと、西日本豪雨で「避難すべき状況にあった」人のうち、避難所などに行かなかったのは84パーセントにのぼり、その理由は「家のほうが安全だと思った」「自分の周辺は大丈夫だと思った」が上位を占めました。なぜ、避難率は低いのか。専門家は…

 「人はね、なるべく逃げたくない。自分だけは大丈夫だと思いたがるんです。だから災害情報もそういうふうに勝手に解釈するんです。自分の周囲を見渡して、普段と違ってたらやっぱり逃げる」(国士舘大学 山崎登教授)

 土砂崩れで住宅8棟が全壊した神戸市灘区の篠原台。市によりますと、この地区の避難率はわずか5パーセントだったといいます。この教訓から篠原台の街並みをVRで再現し、当時を疑似体験することで、住民に「避難の意識」を高めてもらおうというのが狙いです。体験した中学生は…

 「警報だけだと、家でいたら大丈夫だろうとか安全だろうとか思っていた自分がいて。命の危険を感じました。改めて」
 「いっぱい土が落ちてきた時は逃げられなかったので、その前に安全なところに逃げることがいいと思います」

 神戸市は今後、このVRを学校などに配備し防災学習に生かしたいとしています。

MBSニュース

最終更新:3/15(金) 19:48
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