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駅周辺、マンション林立 新幹線開業後の富山

3/15(金) 0:35配信

北日本新聞

■移住増え人口集中加速

 2015年の北陸新幹線開業以降、富山駅周辺ではマンションの建設が進み、街並みが変わり続けている。09年度に建設を始めた富山市内のマンション戸数は0戸だったが、北陸新幹線が開業した15年度は400戸に急増。首都圏へのアクセスが良くなったことで県内への移住者も増えており、専門家は「富山市中心部への人口集中が加速する」と分析している。

 県建築住宅課によると、富山市内のマンションの新設着工戸数は年によって変動するものの、16年度は139戸、17年度は253戸と増加傾向にある。富山市は「まちなか居住推進事業」として、市中心部の一定区域でのマンション建設や住宅取得などに補助金を出している。

 県外から富山に移り住む人も増えている。県企画調整室によると、県内への移住者数と相談件数は、12年度以降右肩上がり。17年度の移住者数は729人に上り、20~30代が約7割を占めた。11年の東日本大震災以降、地方移住を考える子育て世代が増えているという。

 移住や就職の相談窓口である「富山くらし・しごと支援センター」の富山オフィス(同市宝町)に勤める一条るにさん(29)も東京から移住した一人だ。自らの経験を生かし「定住コンシェルジュ」として相談を受けており、希望者からは北陸新幹線が開業したため移住先の候補としたという声が多いという。「通勤で満員電車に乗る必要がなく、ゆったり過ごせるのが魅力」と話した。

 首都圏へのアクセスが良くなったことから、2拠点生活を始めた人もいる。建築家の本瀬あゆみさん(38)は北陸新幹線が開業した15年に東京から移住。現在は富山と東京の2カ所に事務所を構え、多い時で月3回ほど往復する。「新幹線がなければ今の生活はない。富山ではイベントの会場づくりなども手掛け、仕事の幅が広がった」と話す。

 北陸経済研究所調査研究部の藤沢和弘部長(54)は、路面電車などの南北接続で富山駅北の開発が進むと分析。「マンション建設により居住者が増えると、スーパーなどが進出し便利になる。するとまた居住者が増えるという循環が生まれ、中心部に人口が集中するだろう」と語った。

 (社会部・相川有希美)

北日本新聞社

最終更新:3/15(金) 0:35
北日本新聞

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