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[大弦小弦]ゆっくりと口に含む。ほのかな甘さに、まろやかな…

3/15(金) 8:30配信

沖縄タイムス

 ゆっくりと口に含む。ほのかな甘さに、まろやかな口当たり。その味は優しさに満ちていた。生まれて間もない赤ちゃんはもちろん、お世話するママとパパにとっても

▼母乳の代わりとなる乳児用液体ミルクの販売が11日、始まった。早速、ベビー用品店の売り場に出向くと「日本初の液体ミルク新登場」の張り紙とともに、真新しい商品が陳列棚に並んでいた

▼この店では1日に400個ほど売れているというから関心は高い。それはそうだろう。なにしろ、従来の粉ミルクに比べて準備の手間がぐっと省かれる

▼粉ミルクの場合、必要な量をスプーンで缶から哺乳瓶に入れ、煮沸後に約70度へ冷ましたお湯を注いで溶かした後、さらに体温ほどまで水で冷やして初めて授乳できる。液体ミルクなら、紙パックを開けて常温のまま哺乳瓶に移せば準備完了

▼海外で広く普及している液体ミルクの日本への導入が遅れたのは、厚生労働省の規格基準がなかったから。3年前の熊本地震でフィンランドからの緊急支援物資として被災者に配られたことが解禁を後押しした

▼子育ての実情を鑑みれば、もっと早く選択肢として認められてよかったはず。育児を女性任せにした男性目線の政策判断が災いしたのか。この瞬間もきっとどこかで、赤ちゃんがおいしそうに液体ミルクを飲んでいる。(西江昭吾)

最終更新:3/15(金) 8:30
沖縄タイムス

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