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世界初、加齢により視力を失う「加齢黄斑変性」に遺伝子治療

3/16(土) 8:14配信

ギズモード・ジャパン

まだ実験的段階ですが、とても重要なマイルストーンになりそうです。

世界中で何百万という人々が発症するリスクのある「加齢黄斑変性(AMD)」は、加齢に伴う視力喪失の要因としてもっとも一般的な病気だといわれています。

【画像】世界初、加齢により視力を失う「加齢黄斑変性」に遺伝子治療

これに対して世界初となる遺伝子治療を受けたのは、オックスフォードに住むJanet Osborneさん(80歳女性)。オックスフォード大学が発表したところによると、Osborneさんは両目に加齢黄斑変性がみられていて、特に左目が深刻な状況だといいます。

視力低下によって、日々の生活で編み物や読書、人の顔を認識するのに苦労していたという彼女の治療にあたったのは、ジョン・ラドクリフ病院の眼科医であるRobert MacLaren先生。

患者数が多く治療が難しいdry型を、官民一体で

彼女の疾患は萎縮型(dry)とよばれるもので、滲出型(wet)と比べてより一般的で、治療の難易度も比較的高いといわれています。萎縮型(dry)は、黄斑内の細胞(中心視力や焦点を合わせるのに重要な網膜の一部)が徐々に死滅し再生されない状況に陥ります。これにより視野の中心にあるものがぼやけたり暗く見えたりすることがあります。

今回の遺伝子治療は、加齢黄斑変性の症状の進行を喰い止めることを目的とした臨床試験の一貫で、サポートとしてNIHR Oxford Biomedical Research Centre、スポンサーにはさまざまな目の病気に対する遺伝子治療を開発する英企業Gyroscope Therapeuticsが協力していることがBBCによって紹介されています。

自分ではなく周りの人たちを考えての決断

またこの治療は、疾患を治すものではなく加齢黄斑変性の進行を遅らせるものとして位置づけられています。Osborneさんは、今回の実験的治療に参加する患者10名のうち1人目。治療を終えた彼女が残したコメントは次の通りです。

自分のことは考えていなかったです。周りの人たちのことを考えていました。

わたしに関しては、視力がこれ以上悪くならないことを願っています。家族にも迷惑をかけなくて済むので、そうなったら素晴らしいと思っています。

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