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AIの男女差別を是正する取り組み、開発にもっと女性の関与を 英

3/17(日) 10:03配信

The Telegraph

【記者:Natasha Bernal】
 医療の発展や犯罪の取り締まりなど、人工知能(AI)は私たちの生活のほぼあらゆる面に恩恵をもたらすと考えられている。だが、AIはそのような恩恵の広がりを妨げる大きな問題をはらんでいる。その問題とは、AIは本質的に男女差別主義者だということだ。

 例えば、米アマゾンは昨年、AIの採用システムが技術職の採用で男性を優先したため、システムを停止せざるを得なくなった。このAIは、英エディンバラのチームが2014年に開発したもので、履歴書を自動で分類し、最も有望な候補者を選ぶように設計されていた。

 開発チームのメンバーは英ロイター通信に対し、AIはすぐに女性よりも男性を優先するよう学習したと語った。過去10年間のデータを使ってAIに学習させたが、データのほとんどが男性から提供されたことが原因だったと言う。

 アマゾンだけではない。米グーグルは昨年、同社の翻訳サービスが(訳語として男性代名詞、女性代名詞両方考えられる場合に)単語を男性代名詞に翻訳するよう設定されていたため、男女差別だと批判を受け、システムの変更を余儀なくされた。

 イノベーションを促進する英慈善団体ネスタの教育部門責任者ジョイシー・ジョン氏は、女性がAIのジェンダーバイアス(性差による偏向)の修正を手助けできると考えており、その方法として、社会における性差別が反映されないようアルゴリズムを書き換えることを挙げる。

「社会は非常に偏っており、私たちがそれを(AIに)伝えてしまっている」とジョン氏は話し、この問題に対し十分な対処がされていないと指摘する。

 ジョン氏は、AIのジェンダーバイアス問題に取り組む女性グループの一人で、業界内での女性の地位向上とAI業界で働く女性の拡大を目指している。

 AI産業における多様性の欠如も、問題となっている。世界経済フォーラム(WEF)の最新の世界ジェンダー・ギャップ指数によると、世界のAI専門家に女性が占める割合はわずか22%にとどまっている。

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最終更新:3/19(火) 12:38
The Telegraph

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