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西鉄「ザ・レール・キッチン・チクゴ」に乗ってみた! 「通勤路線の観光列車」とは?

3/17(日) 15:22配信

乗りものニュース

地元の工芸品と農産物をふんだんに使用

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 九州私鉄の西日本鉄道(西鉄)が2019年3月23日(土)から、車内で食事を楽しめる観光列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO(ザ・レール・キッチン・チクゴ)」を運転します。これに先立つ3月11(月)日と12日(火)の2日間、報道関係者などに向けた試乗会が西鉄福岡(天神)駅と大牟田駅(福岡県大牟田市)のあいだで行われました。

【写真】設備、料理、車窓…出発から到着まで

 3月12日(火)は午前11時半ごろ、3両編成の「ザ・レール・キッチン・チクゴ」が西鉄福岡駅に入線。テーブルクロスをイメージしたチェック柄のデザインは、ほかの西鉄電車とは大きく異なります。ホームにいた一般客は、見慣れない車両の姿に驚き、なかにはスマートフォンで撮影している人もいました。

 車内に入り、まず目を引いたのが大きなテーブル席。椅子とテーブルは「家具の町」として知られる福岡県大川市で生産されたもので、天井を装飾する竹細工も福岡県八女市の竹を使うなど、沿線の伝統工芸品がちりばめられています。

 11時50分ごろ、西鉄福岡(天神)駅を発車しました。指定された3号車のテーブル席につくと、まずはウェルカムドリンクのサービス。福岡産イチゴ「あまおう」を使ったスパーリングワインの、甘い香りが漂ってきました(ノンアルコールはフルーツジュース)。福岡県北野町産のラディッシュバターや、同じく福岡県の大木町産キノコ「王リンギ」、メインディッシュの博多和牛のローストなど、沿線の食材を使った料理が次々と運ばれてきました。

まず「地元客」を狙う

 隣の2号車へ行くと、車内スペースの大半はオープンキッチンになっていて、大勢のスタッフが慌ただしく動いています。窯では旬のタケノコやアスパラガスをのせたピザを焼いている最中。香ばしい匂いが漂っていました。

 また、窓外の景色は料理が進んでいくうちに、ビルやマンションから背の低い民家の群れ、そして田んぼへと変化していきました。ほかの多くの観光列車のように、青く広がる海、岩肌が目立つ渓谷といった「絶景」が見られるわけではありません。

 流れるように進んだランチコースを堪能し終わった14時15分ごろ、列車は終点の大牟田駅に到着。西鉄福岡駅からの所要時間は2時間半ほどでしたが、料理に夢中だったせいか、それほど時間がかかったようには感じませんでした。

 鉄道は学校や会社、観光地などへ移動するための手段ですが、近年はローカル線を中心に、列車に乗ること自体を楽しむ観光列車が増えています。その多くは、車窓に広がる景色と食事をセットで楽しめるようにしたもの。これにより外から観光客を呼び込み、利用者の増加や沿線地域の活性化を図ろうというわけです。

 しかし、西鉄の「ザ・レール・キッチン・チクゴ」は、外からの観光客ではなく、まずは沿線に住んでいる人をおもなターゲットにしているといいます。西鉄事業創造本部の藤田宏展本部長は、「地元にずっといると、(地域のおいしい食材など)地元の良さが案外見えないところがありますから。この列車に乗って、地元の良さを再発見してもらえれば」と話しました。

 また、観光・レジャー事業部の吉中美保子課長は「『地元で人気のお店です』と言われれば、その地域に住んでいない人でも行ってみたくなりますよね。まずは地元の人に愛される、楽しんでいただける列車にする。『地元で人気の列車です』と言われるようになれば、それが口コミで広がって外の人たちも呼び込めるのでは」と話し、地元の人が利用しなければ外からの観光客も呼び込めないという考えを示しました。

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最終更新:3/18(月) 6:24
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