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人はなぜ、活火山の近くに住むのか

3/17(日) 21:13配信

ギズモード・ジャパン

火山のリスクを超えるメリットも

「火山の近くに住んでいる人は、偶然そこに住んでいるわけではありません。火山の近くに住むことは運送、貿易、農業などの歴史的に重要なリソースがあるからです」と語るのはジョージア大学の災害管理研究所のSarah DeYoung助教授。例えば、シチリア島のエトナ山を例に見てみましょう。ヨーロッパの一番活発で危険な火山の一つと呼ばれていながらも、山の傾斜地には何百万もの人が住んでいます。イタリアワインの革命児と呼ばれるマルコ・デ・グラツィア氏は、この火山灰の黒い土壌に目をつけエトナ山の傾斜地にワイナリーを作りました。

「ワインを作るのは簡単ですが、いいワインを作るのは本当に難しいことです。ブルゴーニュ・ワインのようにエトナはワインメーカーに並外れた上質のワインを作る特権を与えてくれるのです」とグラツィア氏は言います。エトナ山からの溶岩や火山が将来的に崩れてくるのではないかという情報もグラツィア氏はあまり気にしていないよう。良いことと悪いことはセットだと考えているそうです。エトナ山で作られるワインはそんなリスクを上回る味にできあがるため、リスクがあっても続けていきたいとのことです。

ハワイのようにエトナ山も観光にも大きな貢献をしています。毎回噴火が起こるたびに山頂へのケーブルカーが破壊されてしまうのですが、すぐに作り直し、壊れた残骸をみながら観光客はまた新しいケーブルカーで山頂へ登っていくのです。

観光地としての火山

青く光る火山として有名なインドネシアのカワ・イジェン火山。こちらも大きな観光地となっています。地元の人は昔から健康を損ないながらも火山から出る硫黄を掘り、それを売ってきましたが、現在は国立公園になったため、観光客が詰め掛け観光産業化している状態です。

ドレクセル大学の火山学者 Loyc Vanderkluysenさんは、「かつての採掘者たちはガイドや運搬役となりかわり、硫黄が詰まった重いカゴを肩にのせたまま観光客たちと写真を取ったりしています。「彼らをせめるわけにはいきませんが、硫黄の採掘よりはよっぽど健康的なライフスタイルでしょうし、お金も採掘業よりはいいはずです」と言います。インドネシアは悲しいことに火山の災害が多く、周辺に住む人々の生活を脅かしていることは確かです。

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