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まさに海上の航空基地、自衛隊最大の船・護衛艦いずもに乗ってみた 「意識変えないと」と語った艦長の思い

3/19(火) 7:02配信

withnews

 その巨体でいったい何をするのか。話題の海上自衛隊の護衛艦、いずもを探検してきました。似た感じの「空母」でイケメン艦長が登場する映画が5月下旬に公開されますが、本物の艦長の話も聞きました。(朝日新聞政治部専門記者・藤田直央)

【写真特集】体育館が入りそうな格納庫、運動会できそうな甲板…… 自衛隊最大の船、いずもに乗ってみた

専守防衛?で議論沸騰

 神奈川県の横須賀港に停泊中のいずもが報道陣に公開されたのは、日差しが春めく3月13日午後です。JRで横須賀駅に着くと、3階建ての海自横須賀地方総監部の背景のように視界を占める艦体が、すぐそこに浮かんでいました。

 海自によると、今回の報道公開は各社から要望が相次いだので、まとめて実施したそうです。なぜいずもがこんなに話題なのか、乗艦前におさらいしましょう。

 それは、自衛隊の船で一番大きく、最新鋭で目立つから、というだけではありません。「空母」になるのではないか、いやいやもうなっているのでは、と国会などで議論が尽きないからです。

 空母とは航空母艦の略。要は、航空基地を海に浮かべたものです。

 旧日本軍が太平洋戦争で駆使し、米軍は今も世界に展開させていますが、戦後の自衛隊は持たないできました。戦後に定められた憲法に基づき、他国を攻めない「専守防衛」になったのだから、戦闘機を積める空母で外へ出張っていく必要はないという考えからです。

 ところが、長さ248m、幅38mの巨大ないずもが2015年に就役します。艦橋などが片方に寄り、甲板は広くてまっすぐ見通せるので、いかにも戦闘機の滑走路に使えそうです。

 いずもについて、政府は「周辺海域を哨戒するヘリコプターを中心に載せる、ヘリ搭載型の護衛艦(DDH)だ」と説明してきました。また、「多機能」の船であり、災害などの現場付近でヘリで情報を集めて指揮したり、広い甲板や格納庫を生かして陸自部隊などを運んだり、充実した艦内施設で医療もこなしたりできると強調します。

 確かにいずもは、護衛艦の特徴である火砲などの打撃力では、他の護衛艦ほどすごくありません。しかし、政府は昨年末に重い判断をしました。2023年度までの中期防衛力整備計画で、海自の DDH 4隻のうち大きめの2隻の「いずも型」護衛艦に、「短距離離陸・垂直着陸が可能な戦闘機」を載せるための改修を検討する、と閣議決定したのです。

 つまり、いずもに戦闘機を載せようということです。野党からは、いよいよ空母の本性を現した、「専守防衛」を超えると批判があります。一方で政府は、いよいよ台頭する中国が空母を造って太平洋へ出てきた、いずもを含め自衛隊の装備強化が必要だという姿勢。賛否がせめぎ合っているわけです。

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最終更新:3/19(火) 7:02
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