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学校に行ける、当たり前じゃない ネオンきらめく高架下の「夜間学校」 昼は花売りの12歳「勉強したい」

3/21(木) 7:00配信

withnews

 ミャンマー最大都市ヤンゴンの中心部、ネオンに囲まれた高架下に「夜間学校」があります。10人を超える子どもたちがほぼ毎日集まり、机を並べて勉強していました。ところが、ある日突然、警察が踏み込んできて……。(朝日新聞ヤンゴン支局長兼アジア総局員・染田屋竜太)

【写真ルポ】ネオンに囲まれた高架下の夜間学校、通う子たちは……地面にござ、机を並べて勉強

「家は公衆トイレ」 昼間は花売り

 ショッピングセンターなどが集まるレイダン交差点。会社帰りの人や買い物客の車でごった返す午後7時半頃、小学生くらいの子どもたちが次々と集まってきました。高架下の地面にござを敷き、折りたたみ式のテーブルを置くと、「夜間学校」の始業です。

 「今日はどこから始めようか」

 色とりどりのネオンが光り、クラクションやエンジン音で会話が聞こえなくなることも。でも、トーウィンウー君(12)は「ここに来るのが楽しみ」と笑顔。英語の勉強をしていました。

 彼らは普段、学校に通えていない子どもたち。貧しく教材などをそろえられないうえ、家計を支えるために日中は道端で花売りをしています。1日に稼げるのは1万ミャンマー・チャット(約730円)ほどですが、「花を売らないと食べ物が買えない」とトーウィンウー君。

 多くは家がなく、家族と路上生活をしているといいます。

 スースーウィンさん(12)が母親と一緒に暮らすのは、近くの公園のにあるトイレ。シートを敷いて暮らしているそうです。昼間は花売り。

 母親は体を壊して働けないので、「私がやらないと生活できません」

 初めは恥ずかしくて入れなかった高架下の学校に通い始めてから3年。

 「将来先生になりたい。だから、一生懸命勉強したい」

 ミャンマーの小学校は、就学率が87%。

 途上国の中では、極端に低いとは言えません。ただ、義務教育はありません。児童の半数近くが中学卒業までに退学してしまうというデータもあります。

 識字率は国全体で9割を超え、僧院が無償で勉強を教えるからだと言われていますが、働くために僧院にすら行けない貧しい子どもたちもいます。

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最終更新:3/21(木) 7:00
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