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【オーストラリア】家賃収入控除請求ミスだらけ、国税局がメス

3/18(月) 11:30配信

NNA

 オーストラリア国税局(ATO)が、家賃収入(不動産所得)の税額控除請求に関し、不動産投資家に対する取り締まりを厳格化する見通しだ。毎年210万人以上の納税者がATOに対し家賃収入の申告を行う中、税額控除請求額は年間470億豪ドル(約3兆7,150億円)に到達。同局が無作為の300件以上の申告に対し監査を行ったところ、請求総数の90%近くに不適切請求があることが分かったという。15日付地元各紙が伝えた。
 ATOによると、ミスの内容には個人的な再融資を含む投資ローン全額に対する請求や、支出内容の修理費や維持費などへの不適切な分類などがある。現状、家賃収入申告の440億豪ドルに対し、住宅ローンの利子など不動産所有に関連する費用について470億豪ドルの控除請求があることから、不動産所有者は投資に対し損失が上回っていることになる。
 同局はこれまでに、企業に対する経費の過大申告に対する取り締まりを強化し、過去2年間では、控除請求額が年平均約130豪ドル減少。25年間で初めての減少となり、6億豪ドルの税収増加に成功していた。同局はこれに続き、不動産投資家に対しても同様の措置を講じるとみられる。
 ATOのジョーダン局長は「政府歳入へのリスクも考えられる」との見方を示し、「われわれの次の注力分野は家賃収入の税額控除請求だ」と言明している。
 最大野党労働党は現在、5月に実施が見込まれている総選挙に向け、ネガティブ・ギアリング(住宅投資での損失分の課税控除)やキャピタルゲイン税(CGT)控除の制限を提案しており、政策が実行された場合は新規に購入された不動産に対するCGT控除額が半減する見通し。
 ■小企業の税控除請求、最大
 ジョーダン局長によると、本来納付されるべき税額と実際の納税額の差(タックス・ギャップ)が、小企業で87億豪ドルとなり最も大きくなっている。大企業のタックス・ギャップよりも25億豪ドル上回っており、小企業の総売上高の10~15%が控除請求されている状況だという。ATOは今後、厳格な調査を実施する見込みだ。

最終更新:3/18(月) 11:30
NNA

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