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荒川は海洋ごみ問題の最前線

3/18(月) 9:00配信

Yahoo!ニュース

荒川の現場をまずは見てほしい

プラごみのない海はもう存在しない。

さらに素材によっては沈むということを忘れてはいけない。「海洋研究開発機構(JAMSTEC)」が1991年、深海6000メートルに沈んだマネキンの頭部を撮影した写真は有名だ。深海に沈んでしまえば、微生物も少ないことから分解にはさらなる時間が必要となる。国連の補助機関「国連環境計画」およびノルウェイの環境NGO「GRID-Arendal」が2016年に発表した資料によれば、99%のプラスチックごみはミッシング(行方不明)プラスチックと呼ばれ、深海に沈んでいるか海の中を漂っているという。

2019年2月には、日本海溝やマリアナ海溝など6つの海溝で採集した甲殻類の8割以上の体内から、プラスチックの繊維や粒子が見つかったとの論文が、英国「Royal Society Open Science」に掲載された。深海生物の体内からプラスチックが検出されたとの報告は初めてだ。

しかし、ここで気をつけたいのはプラスチックそのものが悪いのではないということだ。使い捨てプラ(過剰包装)を減らすこと、不法投棄を減らすこと、適正に回収されても管理の外に出てしまうごみをどう減らすかが大切だ。

河川ごみを拾う活動は、対症療法に過ぎないと言われる。しかし、まず荒川に来て、この現実を見てもらいたい。海洋ごみ問題の1つの真実はやはり現場にあるのだ。ごみ拾いは真に泥臭い活動だ。しかしその意義は確かにある。河川でごみを拾う行為は回収の効率性という面では「最後の砦」なのだ。

* ICC(International Coastal Cleanup:国際海岸クリーンアップ)。ICCは米国の環境NGO「オーシャン・コンサーバンシー(Ocean Conservancy)の呼びかけに応えて、1990年に日本でスタートした国際的な海洋環境保護活動。日本では「一般社団法人JEAN」によって取りまとめられている。

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最終更新:5/9(木) 11:17
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