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中国政府は追加財政政策を発動-第13期全人代第2回会議開催

3/18(月) 21:15配信

LIMO

中国経済の2018年成長率は6.6%で着地しました。これは2017年の成長率6.9%を下回り、中国経済の成長率としては28年ぶりの低水準です。

中国政府は2018年の目標を6.5%前後としていたため、これを辛うじて上回って、習近平政権の面子は保った格好となりました。昨年半ばからは、米国との貿易摩擦がエスカレートしてきた影響や国内で進めてきた債務圧縮政策が、景気のブレーキとして効いてきたことは明らかと言わざるを得ません。

全人代で経済成長率の低下を容認

そんな中、第13期全国人民代表大会(全人代)の第2回会議が3月5日から開催されました。今年1月初めの市場の波乱の要因の一つは、中国の経済指標が昨年第4四半期に入ってからの中国経済の減速を示唆したことだったこともあり、中国政府が、どのような経済対策を打ち出すかに注目が集まりました。

また、経済減速傾向から、2019年の成長率目標の引き下げは避けられないと見られている中、中国政府が目標値をどう設定するかも注目されていました。

全人代の政府活動報告の中で、李克強中国首相は、中国経済の成長率鈍化を認め、2019年の経済成長率の政府目標を2年ぶりに引き下げて、6.0~6.5%と設定することを表明。2018年の成長率実績値よりも低い目標を設定して、経済成長率の低下を容認する姿勢を明確にした形です。

対米配慮もにじむ政府活動報告

経済的に影響が大きい米中貿易協議については、先にトランプ大統領が米中通商協議の進展に期待し、追加関税の実施先送りと通商交渉の期限延長を行いました。2か月程度の期限延長と推測され、米中協議が首尾よく妥結することに期待がかかります。

トランプ政権にとっては、2020年の大統領選挙に向けて経済成長を著しく鈍化させたくないというプレッシャーがかかり、習近平政権にとっても、長期的な経済構造改革圧力が迫る中、追加関税の実施など経済成長の足かせとなる不安要因は回避したいという思惑もあります。楽観的に考えることも難しいし、双方に譲歩は求められるでしょうが、双方の利害の一致を見いだせる可能性は、十分にあると思われます。

李首相は、双方二国間で約束したことはしっかりと履行するとして、通商協議の進展に肯定的な見方を示す一方、中国の守るべき権益は法に則り守ると述べ、国内向けには容易に妥協しない姿勢を示しました。

今回の政府活動報告の中で、李首相は、これまで中国政府が産業政策に言及する際に使い、米国からはやり玉に挙げられてきたスローガンである「中国製造2025」というキーワードを使わず、比較的穏当な表現で、製造強国になるべく政策を加速させると述べました。ここからも、今後の米中通商協議を成功させたいという中国政府の対米配慮が透けて見えます。

李首相はまた、経済政策では景気を押し上げるために、財政政策で一段と積極的な財政出動をすると表明しました。具体的には、2019年に製造業、運輸、建設部門を支援するため増値税(付加価値税)の税率を引き下げることを含め、税金や手数料を約2兆元規模で削減する方針を示しています。

中国政府は昨年末、1兆3千億元の税金と手数料を削減し、地方政府の特別債発行枠を1兆3500億元分設定する政策を発表していますが、これに上乗せされることになります。

大規模減税の実施により、生産面での指標の低下に現れているように景況感が悪化している製造業や中小企業の税負担軽減を図り、成長率を下支えする意向を明らかにしたことになります。中国政府は、経済のダウンサイドリスクに対応することをかねてから表明しており、コミットメントは明確で強いものでした。今回、全人代では短期的な景気減速リスクに対応してきたわけです。

雇用については、中国政府は今年、都市部で1100万人の新規雇用創出を目指す方針を明らかにしました。また、都市部の失業率の目標は4.5%に設定されています。いずれも2018年と変わらない目標です。米中貿易摩擦の影響を考慮し、米国市場への輸出割合の高い企業の雇用状況を特に注意深く見守ると付け加えることも忘れませんでした。成長率目標をレンジで設定することといい、通商協議の成否が経済面で影響が大きいことがここからも読み取れます。

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最終更新:3/18(月) 23:15
LIMO

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