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【世界から】中国 「家族プロジェクト化」する結婚

3/19(火) 16:32配信

47NEWS

 近年、中国の「結婚のカタチ」は激変し、そのハードルは上がる一方だ。一部の農村では政府も警戒するほど結納金が高騰し続けている。中国の結婚に一体何が起きているのか? 北京からリポートする。

▼法外な結納金

 春節に中国北西部の甘粛省に里帰りした後に出稼ぎ先の北京に戻ってきた王さんは、現在は中高生の息子2人が将来する結婚について早くも頭を抱えていた。「毎年値上がりしている結納金は、今年帰ったら、18万元(約300万円)になっていた。せめて10万元(約165万円)ぐらいならどうにかなるが、二人分もどうしたらいいの…」という。

 確かに、18万元と聞いて私ものけぞってしまった。これは去年の全国の農民平均年収(1万4600元=約24万円)の12年分以上にあたる。王さんが結婚した20年前は400元だったというから、450倍になっていることになる。大きすぎる負担だし、異常な高騰ぶりだ。ちなみに日本では結婚の際に女性の家に結納金を贈る人は少なくなりつつあり、贈る場合でもせいぜい月給の3倍ぐらいという。

 一方、中国ではこの数年、結納金が高騰し話題になっている。2016年には「全国結納金地図」がネットで出回り、政府も今年1年の政策指針を示す「中央1号文書」の「農村ガバナンスの整備、農村社会と安定維持」で「法外な結納金」などの悪しき社会的風習に対策を講じるよう求めている。地方政府によっては、具体的に結納金の限度額を「平均年収の3倍以内」や「6万元(約100万円)以下」などに定めるところも出てきている。政府がいうように、放っておけば「農村の安定」を脅かす深刻な問題だ。

 中国における結納金の習慣は2000年以上の歴史があるという。だが、メディアで高額結納金の問題が報道されるようになったのは2015年前後からで、高騰し始めたのはさらにその前の13年ごろだ。広大で多様な文化や風習がある中国では結納金の形式や額も千差万別。とはいえ、一つ共通するのは、男尊女卑の封建的風習が色濃く残り、辺鄙(へんぴ)で貧困な地域ほど高騰ぶりが深刻な点だ。

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最終更新:3/19(火) 23:17
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