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仏事故調、737 MAX墜落「明確な類似性」 エチオピア機とライオンエア機の飛行記録解析

3/19(火) 8:17配信

Aviation Wire

 BEA(フランス航空事故調査局)は現地時間3月18日、10日に墜落したアディスアベバ発ナイロビ行きET302便のボーイング737 MAX 8(登録記号ET-AVJ)のフライトレコーダー(DFDR)を解析する過程で、2018年10月に墜落したインドネシアのライオン・エア(LNI/JT)のジャカルタ発パンカルピナン行きJT610便(737 MAX 8、PK-LQP)のデータとの間に「明確な類似性がある」ことを明らかにした。

 エチオピア政府などが事故調査を依頼したBEAは、ER302便のDFDRとボイスレコーダー(CVR)の解析を、エチオピア事故調査局(Ethiopian Accident Investigation Bureau)やNTSB(米国家運輸安全委員会)と連携して進めている。この中で、調査チームが2件の事故に類似性があることを確認し、今後の「さらなる調査対象になる」としている。

 エチオピア当局は、30日以内に暫定報告書を公表する方針を示している。

 ET302便の墜落事故では、乗客149人と乗員8人の計157人が全員死亡。2018年10月29日に墜落したJT610便も、乗客181人と乗員8人の合わせて189人全員の死亡が確認されている。

 事故原因として、ボーイングが737 MAXで新たに採用した失速を防止する機体制御システム「MCAS: Maneuvering Characteristics Augmentation System(操縦特性向上システム)」に何らかの異常があったとの見方が強まっている。

 JT610便の墜落では、翼と対向する空気の流れの角度「迎角」を検出する「AOAセンサー(Angle of Attack sensor)」の計測データに誤りがあったとして、FAA(米国連邦航空局)は737 MAX 8と9に対し、機体の安全性を確保するための整備や改修を指示する「耐空性改善命令(AD)」を発行している。

 FAAはAOAセンサーの問題に関連し、MCASのソフトウェア改修やマニュアル類の見直しなどを盛り込んだADを新たに発行して、4月までに改修を実施させる方針を示している。

 737 MAXは墜落事故の影響により、ボーイングがこれまでに納入した370機以上が各国で運航停止となっている。

 事故原因の究明が長引いた場合、すでに発注済みの航空会社が契約内容を見直したり、見込み客が機種選定を改める可能性がある。

 日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が、737 MAX 8を2021年度から2025年度にかけて最大30機受領するが、現時点で運航している航空会社はまだない。

 一方、737-800を27機保有し、後継機選定を進めているスカイマーク(SKY/BC)の佐山展生会長は18日、「原因究明できず、370機が止まった状態では(737 MAXを)契約できない」と述べ、737 MAXの事故による後継機選定への影響が「ないわけではない」と、Aviation Wireの取材に応じた。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:3/19(火) 8:17
Aviation Wire

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