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最強ショットメーカーは一昔前の男子プロ的14本 スイングはいいのにプレーは…という人にオススメ【契約フリーから学ぶクラブ選び】

3/19(火) 17:32配信

ゴルフ情報ALBA.Net

年々クラブ契約をフリーにする選手が増えている国内女子ツアー。2018年には賞金女王のアン・ソンジュ(韓国)をはじめ賞金ランキングトップ5のうち3人が契約フリーという状態に。19年も大山志保、笠りつ子ら実力者たちがフリーとなり、様々なメーカーのクラブが入った14本で戦っている。

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多種多様なクラブを選べるのは我々アマチュアも同じこと。つまり彼女たちのセッティングを見ることで、アマチュアが選ぶべきクラブが見えてくるのではないか。ということで契約フリーの選手の14本を徹底調査した。今回は今季からフリーとなったイ・ミニョン(韓国)のセッティングを紐解く。

【イ・ミニョン2019年開幕時のセッティング】
1W:テーラーメイド M5 ドライバー 9.5度
(三菱ケミカル Diamana BF-50/S)
3W:テーラーメイド M2 Tour T3 フェアウェイウッド 13.5度
5W:テーラーメイド M2 Tour T3 フェアウェイウッド 18度
3I:テーラーメイド Rsi TP UDI ドライビングアイアン 20度
4I~PW:ミズノ JPX 919
SW:タイトリスト ボーケイ SM7 52度
SW:タイトリスト ボーケイ SM7 58度
PT:スコッティキャメロン セレクトニューポート2
BALL:タイトリスト PRO V1

ミニョンは17年より日本ツアーに参戦。同年「ヤマハレディース」で初優勝を果たすなど2勝を挙げて、賞金ランキング2位につけた。パーオン率1位を誇るアイアンショットが最大の武器で、持ち球である『パワーフェード』はドローヒッターの多い女子ツアー界において異彩を放った。18年は開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」で優勝、ショットの上手さを表すボールストライキングで1位となるなどショット力は健在だ。

クラブは日本参戦から18年までテーラーメイドと契約していたが、今季よりクラブ契約フリーとなった。初参戦時より3番アイアンを入れていることでも話題を集めている。

そんなミニョンの19年開幕時のセッティングを、プロコーチ&クラブフィッターの筒康博氏はこう見ている。

彼女のセッティングの傾向はスイングと同じ。非常に教科書通りのゴルフを目指しているといえます。どちらかというと、オーソドックスで強い韓国ゴルフのド定番。ウッドは海外ブランド、アイアンはキレ味のあるシャープなもの、ウェッジはボーケイ。「THE」アスリートのセッティングですよね。

それを使いこなせるのが、スイングプレーンを丁寧にしっかりと作ってきたということ。フォーム自体には大きな個性は、彼女からはあまり感じません。なので彼女が選んだ14本は、アマチュアゴルファーでいえば、何年も同じ先生について習ってきて、「スイングはキレイだけど自分の思ったプレーができていない…」という人におススメなクラブたちだと思います。

もう一つ彼女のセッティングの大きな特徴が“浅重心”。決して深くない重心のクラブで全部揃えているんですね。激浅ではないんですけど、いわゆるシャフト軸線上のインパクトフィールが非常に高い。なので、メーカーはバラバラですが、番手なりに最適な浅重心のモデルを選んでいます。

スイング自体はフレームがしっかりしていますが、重心が浅いこということは、インパクトの球離れをすごく意識している可能性が高いです。一方、深重心ヘッドの場合はフェースがボールに当たってから、まだ何十mmも後ろにいる重心が通過するまでの「ゾーン」を感じやすくなります。

つまり、ミニョン選手の場合は「当たった」から間を置かずに「ボールが出た」という感覚で、自分の思った以上にボールが引っ付いたり巻き込んだり等の不必要なつかまりやスピンを入れないために浅重心のものを選んでいるんだろうなと思います。パワーフェーダーの彼女が左へのミスを嫌がっていることは、クラブ選びからも分かりますね。

また、平均的なヘッドスピードの割にミドルアイアンが得意だという方には、ミニョン選手のウッドやパターの選び方はすごく参考になるんじゃないかなと思います。この『M2』のウッドは最近のモデルの中では浅重心系のもの。特に彼女の場合は、おそらくソールを滑らせるようなウッドの使い方ではなく純粋に距離を打ち分けるための位置付けとして使っていると思います。アイアン寄りのフェアウェイウッドと呼んでもいいでしょう。

無意識だとは思いますが、クラブを選ぶ中で重心の深さを体感しているプレーヤーと言って良いと思います。結果、パターにおいてもブレードしか使わないだろうな、と思います。少なくとも深重心のネオマレットは今後も多分使わないと思います。その辺りを含めて、アイアンでスイングを作ってきたタイプの人のクラブの選び方じゃないかなと感じますね。

解説・筒康博(つつ・やすひろ)/プロコーチ・フィッター・クラフトマンとして8万人以上のアドバイス経験を生かし、現在は最先端ギア研究所『PCMラボ』総合コーチ、インドアゴルフレンジKzヘッドティーチャーを務める。ALBA本誌ギア総研をはじめ様々なメディアでも活躍している。

(撮影:鈴木祥)<ゴルフ情報ALBA.Net>

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