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消防署のない町で広がりつつある“民間の救急救命士”の取り組み

3/19(火) 14:00配信

MBSニュース

「日本救急システム」を立ち上げた男性

これまでは、自前で救急業務を担っていた美郷町。その現状を見かねて、ある救急救命士が立ち上がりました。

「これはなんとかしないといけないな、という使命感。救急救命士として(美郷町の)力になりたいなと思った」(救急救命士 白川透さん)

東京の大学で救急救命士の育成に関わっていた白川さんは、数名の救急救命士と共に美郷町に移住。日本で初めて、救急業務を請け負う民間会社「日本救急システム」を立ち上げました。

美郷町は、4年前から救急業務を「日本救急システム」に委託。役場支所のある3か所に、救急隊員の詰所を作りました。現在16人の救急救命士が交代で24時間待機し、業務にあたっています。

Q.消防署の中にいると錯覚してしまいますが、これは町役場ですね?
「2階は役場です。役場の駐車場に救急車があります。消防の救急車と全く同じ設備になっています。中に心電図・血圧を測定する機械、あとは全身を固定する機械などがこちらに入っていますね」(白川透さん)
Q.救急車自体は委託前からあった?
「町が所有していた救急車です」
Q.これだけ本格的な機材は使われていなかった?
「そうですね。役場職員だけで運行するときは使っていなかった」

維持費は3分の1でも、増えた救える命

救急車の出動は、年に約300件。常日頃から想定訓練を行い、その時に備えています。その様子を見せていただきました。

【訓練】
「車と歩行者の交通事故です。傷病者は1名、25歳の男性です」

通報が入ると、救急救命士2人と役場職員と警備員の合わせて4人が救急車に乗り込んで現場に向かいます。常駐の救急救命士がいることにより、いまでは的確な救命処置を行えるようになりました。今年度の委託金は約1億円。消防署を維持する費用の3分の1に抑えられ、救える命が確実に増えたそうです。また民間であっても、救急車を呼ぶことに金銭は発生しません。

「今まではただ運ぶだけだったので、病院も受け入れの準備ができなかった。(民間委託後は)医療介入が早くなった」(美郷町・危機管理担当 菊池洋祐さん)

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最終更新:3/19(火) 14:00
MBSニュース

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