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高橋名人が世界初のハイビジョン専用ゲーム『HI-TENボンバーマン』のディスクを入手。ゲーム保存協会へ保存

3/19(火) 17:24配信

電ファミニコゲーマー

 「ハドソン全国キャラバン」というイベント用に製作された『HI-TENボンバーマン』のディスクを入手したことを、高橋名人がブログで報告した。ディスクはデータの読み込みができなかったが、ゲーム保存協会が持つ技術を使って修復、保存するという。

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 1985年から1997年まで13回にわたって全国を巡業したゲーム大会「ハドソン全国キャラバン」。大会のたびにハドソン製のゲームが製作されており、この『HI-TENボンバーマン』もその中のひとつで、1993年の大会で使用された。『ボンバーマン』シリーズ初の10人対戦が可能なゲームだ。

 このゲームは当時、初のハイビジョンゲームと謳われていた。高橋名人のブログによると、当時はコンピューターからハイビジョンに出力できるグラフィックボードがなく、手作りで制作したという。ハイビジョンへの出力はPCを使って行われていたため、正面からゲーム機を見ると、パソコンにPCエンジンが挿入される形で接続されていたとのこと。

 当時、NHKはお茶の間にハイビジョンを普及させるため、さまざま様々な施策をしていた。1990年にアスペクト比16:9が国際的に採用。1992年には大相撲初場所をハイビジョンで放送するなど、ハイビジョンを普及しようと真っ最中の最中である。『HI-TENボンバーマン』の制作の経緯は明らかにされてはいないが、このような時代背景もあり、NHKからの要請があり制作されているのかもしれない。

 当時のハドソン全国キャラバンの写真でもNHKエンタープライズが協力の名前に名を連ねていることが確認できる。本作は郵政省が主催した「ハイビジョン・アウォード'93」において選定委員長賞を受賞。NHKホールに保存されていたこともあったが、現在では廃棄されてしまっているという。

 今回、高橋名人が入手した『HI-TENボンバーマン』のCD-Rは、当時手作りで制作された世界でも数えるほどしかない貴重なもの。しかしPCでディスクを開くことはできなかったという。それを聞きつけたゲーム保存協会の理事長ルドン・ジョゼフ氏が、ディスクの修復とゲーム保存協会での保存を提案、高橋名人は了承した形だ。

 ルドン氏は、3月16日に刊行したばかりの『ゲーム学の新時代』で寄稿している。それによるとCD-ROMはディスク面を作るプラスチックと溶剤が化学反応を起こし、ある日突然、剥離して修復は不可能になるという。ゲーム保存協会は、データ資産を移行作業の設備は整っており、特殊素材を用いた補間容器を使うなど、ゲームを次世代に残すため、徹底した方策を行っている。

 今回、高橋名人がゲーム保存協会に送った『HI-TENボンバーマン』のCD-ROMも修復され、しっかりと次世代に残せるようになることを願ってやまない。

ライター/福山幸司

ライター福山幸司85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

電ファミニコゲーマー:福山幸司

最終更新:3/19(火) 17:24
電ファミニコゲーマー

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