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デイズで検証されなかった私の性被害 広河氏のような“権力者“をもう生まないで

3/20(水) 5:40配信

BuzzFeed Japan

あのとき、声をあげられなかった

広河氏は2004年3月に「DAYS JAPAN」を創刊。フォトジャーナリストを目指してDAYS編集部などに出入りしていた女性に立場を利用して性的関係を迫っていたと週刊文春などが報じた。長時間労働や残業代の未払い、罵声を浴びせるなどパワーハラスメントの証言も相次いでいる。

Dさんは大学4年生だった2006年8月から広河氏の個人事務所でアルバイトを始めた。ボランティアに参加した際に広河氏からアルバイトに誘われたのだという。同時期にもう一人、大学生の女性がアルバイトを始めていた。

スタッフには女性が多い印象があった。社員とはあまり接点はなく、Dさんは広河氏と直接やり取りすることが多かったという。

「アルバイトやボランティアの延べ人数は相当いるはずです。報道を見る限り、私よりも後の時期に被害に遭った人が多いようでした。もしあの時、私が声をあげていたら、他の被害は防げていたのでしょうか。それとも私ひとりが騒いだとしても、何も変わらなかったのでしょうか」

深夜発のフェリーで

当時、「第2回フォトジャーナリスト講座」(広河隆一事務所主催、DAYS JAPAN協力)が予定されており、申し込みの受付や合宿の旅程作成などを、Dさんともう一人のアルバイトが担っていた。合宿の下見のため、Dさんは広河氏と三宅島に下見に行くことになった。

東京の竹芝客船ターミナルを深夜に出発し、早朝に三宅島に着くフェリーに乗った。

「船が桟橋を離れた途端、『君には魅力がある』というようなことを広河さんから言われ、奇妙だなと思いました。チケットは、居室のない二等席のもので、広い部屋で雑魚寝することになりました。部屋には私と広河さんのほかに乗客はいなかったと思います。左側に横になっていた広河氏に指をなめられました」

ずっと尊敬してきた人がそんなことをするはずがないと信じたい気持ち。明日からも顔を合わせるのに今立ち上がって逃げ出したらどうなるんだろうという混乱......。

Dさんは広河氏から少しでも逃れようと背を向け、右側にあった壁にできる限り密着したまま、ひたすら朝が来るのを待った。

翌日、広河氏は何事もなかったように接してきた。はっきりとした記憶はないが、道路上で抱きしめられたことをDさんは覚えている。

「なぜ逃げ出したり声をあげたりしなかったのか、と言われるかもしれませんが、当時は広河さんを心から尊敬していたので、功績をつぶすようなことをしてはいけないと考えていました」

Dさんはその後も12月ごろまでアルバイトに通い続けた。二度と顔を合わせたくないとまでは思わなかったのだという。

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最終更新:3/20(水) 5:40
BuzzFeed Japan

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