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AIで作業者の動き把握、パナソニックが品質安定や技能伝承に

3/20(水) 11:06配信

日刊工業新聞電子版

 パナソニックは、人工知能(AI)が製造現場で作業者の動きを把握し、品質安定化につなげるシステムを2019年内に導入する。経験の浅い作業者が標準的な動作と異なる動きや、疲れを示す動きなどをした場合、その動作を検知して製品の不良発生を未然に防ぐ仕組み。工場では自動化が進む一方、手作業に頼る工程も存在する。生産効率や品質安定につながる技能を円滑に伝承する効果にも期待している。

 パナソニックは草津工場(滋賀県草津市)にある家庭用燃料電池を製造する工場棟に、ネットワークカメラと人物の動きをデジタル化する「モーションキャプチャー」技術を18年に試験導入している。作業者の動きの変化が実際の生産量にどのような影響を及ぼしているかを把握できる。

 作業者の動作を映像データとして保存し、作業スピードにばらつきがある場面で映像を再生する。作業が滞った要因を映像から特定し、生産効率化につなげる試みだ。

 今回のAIを活用した新システムは、AIが標準的な作業から逸脱した動きを検知し、直ちに本人や管理者に知らせる。モーションキャプチャーと併用することで、生産効率を追求しつつ不良発生を未然に防ぐ。新システムは、多品種少量生産の燃料電池本体や、スタックと呼ぶ部品の組み立て現場から導入を始める。

 AIを使った同様の仕組みは、日立製作所がダイセルに対し、エアバッグ用インフレーター(ガス発生装置)の組み立てラインで提供している。パナソニックは家電事業で培った人間工学の知見も取り入れ、作業者の動きから疲れる時間帯などを推測する技術も確立し、差別化する。

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