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スガシカオの異変「労働なんかしないで光合成だけで生きたい」

3/20(水) 6:50配信

BuzzFeed Japan

「労働なんかしないで 光合成だけで生きたい」。『プロフェッショナル 仕事の流儀』のテーマソング『Progress』を作った人が、そう歌う。スガシカオだ。サラリーマン生活を経てミュージシャンに”転職”してから、今年でデビュー22年を迎える。ストイックなイメージの強い彼は、なぜ今「労働なんかしないで光合成だけで生きたい」と歌うのか? どうやら、制作序盤はスランプに悩まされる日々だったようだ――。【BuzzFeed / 嘉島唯】

スガシカオ、スランプ中のつぶやき【画像】

PCに向かっても成果がない毎日

やらねばならないことがある。でも、何も思い浮かばない。疲労? 実力不足? 気の緩み?

焦りと自己嫌悪の感だけが積もっていく。スランプは仕事につきものだ。

スガシカオは、ちょうど1年ほど前その真っ只中にいた。デビューしてから22年もの間、走り続けてきた彼が。

3年前にリリースした前作『THE LAST』は、アルコール中毒の父と過ごした幼少期から始まる、自叙伝のようなアルバムとなった。

プロデューサーの小林武史から何度もボツを喰らい、ようやくできた楽曲を詰め込んだ。「もうあんな作り方はできない」と言うほど、すべてを出し切った作品だ。

「完全にネタ切れ」

そんな状態で、本格的にアルバムを作り始めたのは去年の4月だった。

「5月、6月、7月……全然できないんですよ。毎日、仕事場に行って10時間、コンピューターの前に座って、ずっと考えてるんですよ」

「今日も何も出ませんでした……みたいな。このまま曲が作れないのではないか? もう本当にやめたい気分になった(笑)」

すべてを出し切ったとはいえ、これまで培った勘を頼りに進むことはできないのだろうか?

「クソみたいな曲はね……できるんです。でも、先が読める当たり前の展開で、驚きのない歌詞がのってる曲を”新曲です”と出されても全然ドキドキしない。手癖で作った曲なんて」

「今の人たちはYouTubeやサブスクリプションもあるから、音楽をたくさん聴いてる。だから、イントロが鳴って歌いだした瞬間に、曲の展開がある程度予測できると思うんです。予想通りに歩かれても、楽しくないでしょう?」

再生ボタンを押した瞬間、ドキドキが欲しい。それが原動力となっている。でも、どうやっても作れない。「進捗どうですか?」と聞かれるとつらい気持ちになった。

机にかじりついていた8月の終わり、ようやく道筋が見えてきた。なんとなく『労働なんかしないで 光合成だけで生きたい』の構想ができたのだ。

これまで『SMILE』『PARADE』などシンプルなアルバムタイトルを採用してきたスガだったが、世界中の音楽が並ぶAppleMusicを眺めながら、ふと思う。

これがアルバムタイトルだったら面白いんじゃないか。

「見慣れない字面だったら、ちょっと聴いてみようかなって思うかもしれない。偏りすぎているので迷ったんですけど」

一度軌道に乗り始めると、少しずつ熱中できる。『労働なんかしないで光合成だけで生きたい』というコンセプトに引っ張られて出来た楽曲は、歌詞もサウンドも今までと違った。

ソシャゲ、スタンプ、背脂と太麺とスープ、パチンコ……身近で生活感のある言葉が並ぶ。

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最終更新:3/22(金) 15:27
BuzzFeed Japan

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