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[大弦小弦]近所の公園で、スカーフを着用したイスラム系の外国人母子を…

3/20(水) 8:40配信

沖縄タイムス

 近所の公園で、スカーフを着用したイスラム系の外国人母子を見掛ける。週末になると地元の親子連れもあふれ、国際色に染まる光景が温かい

▼そんな日常を身勝手な排斥思想で奪う痛ましい事件が起きた。ニュージーランド(NZ)のモスクで、武装した男が多くのイスラム教徒を殺傷し、50人の犠牲者が出た。目を覆いたくなる事件だが、反移民主義の広がりに危機感も覚える

▼容疑者は、イスラム教徒の移民を「侵略者」とみなし、敵視する犯行声明をインターネットで公開した。銃撃の様子をネットで流すなどの手口が、自身の思想を広めたいというゆがんだ欲望を際立たせる

▼詳しい背景や捜査はこれからだが、犯行のきっかけは欧州旅行という。「非白人」を多く見掛けたことで、襲撃を決めた。白人至上主義をうかがわせる理不尽な動機は、世界中にはびこる排外主義の一端ともいえる

▼NZ政府は銃規制を強化する方針を事件から3日で決めた。同じような事件が後を絶たないにもかかわらず規制が遅々として進まない米国とは対照的だ。実効性のある取り組みにしてほしい

▼同じような事件を繰り返さないために、憎悪を断ち切るためには何が必要か。政治だけの問題ではない。多様性を認めず、排斥感情が広がる社会で平和は築けない。そう声を上げ続けることだろう。(赤嶺由紀子)

最終更新:3/20(水) 8:40
沖縄タイムス

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