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【特集】冤罪から10年…村木厚子さんは今 悩める女性に支援を

3/20(水) 13:28配信

MBSニュース

2009年に厚生労働省の局長だった村木厚子さんが大阪地検特捜部に逮捕された「郵便不正事件」。その後、検察側のずさんな捜査が判明し一転、無罪となった冤罪事件です。事件から10年経った今、村木さんは厚労省を定年退職し、貧困やDVに苦しむ若い女性たちの支援に取り組んでいます。そのきっかけとなったのは、大阪拘置所で過ごした日々でした。

拘置所での164日間

厚生労働省の元事務次官・村木厚子さん(63)。10年前、無実の罪を着せられ大阪地検特捜部に逮捕されました。無罪となった今は、全国各地で講演をするなど忙しい日々を送っています。特に熱を込めて話すのは、拘置所で出会った若い女性の受刑者たちのことです。

「私のところに毎日3食食事を運んで来てくれる人たちも刑務作業をしている人たちで、検事さんに『あの子たちは何をしたんですか』って聞いたら、薬物と売春って言われました」(村木厚子さん)

事件が起きたのは、村木さんが厚労省の局長だった2009年。活動実態のない障がい者団体に偽の証明書を発行するよう指示したのではないかという疑惑が持ち上がり、村木さんは連日、国会やマスコミに厳しく追及されました。そして、虚偽公文書作成などの疑いで大阪地検特捜部に逮捕・起訴されます。将来の事務次官候補といわれた女性キャリア官僚は一転、刑事被告人となりました。

「ある日突然、一夜にして、自分の立場が変わることがあるっていうことがわかった。なかなか経験できないですよね。拘置所に入ることもそうだしね、マスコミであんなに大騒ぎになることもないし」(村木厚子さん)

拘置所での日々は過酷なものでした。便器と小さな洗面台だけがあるわずか3畳の独居房に入れられ、風呂に入ることが許されるのは夏場でも2日に1回、冬場は3日に1回。この生活は164日間にも上りました。

保釈された時には足腰が弱り、体重は6キロ落ちていました。一貫して無罪を主張し続けた村木さん。裁判で検察側のずさんな捜査などが明らかとなり、逮捕から1年3か月を経て無罪判決を勝ち取りました。

「(判決の瞬間)言葉には表しようがないんですけれど、本当に心臓が1回非常に大きな鼓動を打ちました」(村木厚子さん・判決後の会見)

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最終更新:3/20(水) 13:28
MBSニュース

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