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担当者の見落とし原因 公文書館の個人情報誤公開問題

3/21(木) 5:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 旧優生保護法に基づく強制不妊手術を巡り、神奈川県立公文書館が手術を受けた9人の個人情報を誤って公開した問題で、県は20日、担当者1人が閲覧時の審査で見落としたことが原因とする検証結果を発表した。閲覧対象とする歴史的文書を「速やかに審査する」と定めた規則も審査の時間的余裕をなくす遠因とし、有識者らによる検証委員会が業務全般の改善を提言した。

 検証報告書によると、手術を受けた男女の個人情報を記載した資料の閲覧申し込みがあった際、本来は2人以上の審査と責任者の決裁を得る必要があったにもかかわらず、担当者1人が対応した。初回の審査を「公開」としたため、2回目以降の閲覧申請は審査をせずに公開していた。

 また、問題の資料は2冊で計2千ページ超に上ったが、担当者1人で個人情報の有無を確認。作成後30年以上の文書の審査を「速やかに」とする規則の解釈が「その場ですぐ」とされている点についても、「審査を急がせる心理的圧力になった」とした。

 業務改善策は複数人での確認をはじめ、審査期間を十分確保できるよう基準を見直すための規則改正などを盛り込んだ。

 同問題は、手術を受けた男女9人の氏名などを黒塗りせずに公開していたことが昨年5月に発覚、同8月に外部有識者らによる検証委員会を設置し公開基準などを議論していた。

神奈川新聞社

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