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元係長と次男に実刑判決 「息子盲信」「母食い物に」 松戸JA着服

3/21(木) 9:48配信

千葉日報オンライン

 女が勤務先のJAとうかつ中央(千葉県松戸市上本郷)の松戸南支店から現金2千万円を盗んだ事件で、窃盗罪に問われた元係長の松永かおり被告(54)=懲戒解雇、同市=と、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の罪に問われた次男の西弘樹被告(23)=同市=の判決公判が20日、地裁松戸支部(幅田勝行裁判官)でそれぞれ行われ、松永被告に懲役3年(求刑懲役4年)、西被告に懲役2年と罰金80万円、追徴金1400万円(求刑懲役3年、罰金100万円、追徴金1400万円)の判決を言い渡した。

 判決理由で幅田裁判官は、松永被告について「11カ月の長期間にわたり通常業務を装い出納機から現金を引き出し、同支店の通用口を出た辺りで次男に手渡す手口は大胆で悪質」と非難。「紙幣を両替したように出納機を操作するなど、減った現金のつじつまを合わせ、発覚を遅らせたのも狡猾(こうかつ)」と述べた。

 また、西被告から金を要求され全ての窃盗に至ったと認定した一方で、「(要求の理由は)常識的にうそと分かる内容で、息子を盲信した安易な動機に酌量の余地はない」として実刑判決が相当とした。

 西被告に関しては、受け取った金を犯罪収益と知っていたと認定。「(松永被告が)言われるがままに金を用意するのを良いことに、受け取った現金を湯水のように使い、母親を食い物にした」と批判。「自身の遊興費だけでなくキャバクラ嬢との旅行やプレゼントに費やすなど犯情は相当に悪い」とした。

 また、西被告が被告人質問で「脅されて金が必要だった」と主張したことに対しては「脅した相手を特定する情報もなく信用できない」と否定した。

 松永被告は公判で、19回に分け9633万円盗んだと認めていた。弁護側は「起訴分の2千万円の被害弁償を済まして反省している。残りも支払い意思が強く、受刑よりも早く就労する必要がある」として執行猶予付き判決を求めていた。

 西被告の弁護側も執行猶予付き判決を求め、「JAの内部について分からず、窃取金と認識していたと言うには無理がある」と主張していた。「追徴は被害弁償を遅らせる」とも指摘していたが、「被害回復給付金に充てられる」(幅田裁判官)として否定された。

 判決によると、松永被告は2015年夏ごろ以降、西被告から定期的に大学セミナーなどの費用として金を要求され、次第に高額になると預金や借金で賄えず、昨年5月8日~6月15日、同支店の現金出納機などから3回に分け2千万円を盗むなど複数回にわたって現金を窃取。西被告は同支店敷地内で犯罪収益と知りながら2回分の計1400万円を受け取った。

 弁償額が約2千万円にとどまっていることにJA担当者は千葉日報社の取材に「判決を精査して弁護士と相談し、民事訴訟するか否か検討したい」と話した。

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