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「よくできている=売れるゲーム」ではない スマホゲーム“基本プレイ無料”の難しさ

3/22(金) 16:17配信

ITmedia NEWS

 それは突然の知らせだった。

 ドワンゴは3月13日、位置情報ゲーム「テクテクテクテク」のサービスを6月に終了すると発表した。2018年12月に「最近、テクテクテクテクというゲームにハマっている」というコラムを書いたばかりだったが、ちょうどその3カ月後に別れを告げられてしまった。理由は「現在の課金規模では事業として成立しないため」という。

カドカワの決算が話題に(画像)

 予兆はあった。ドワンゴの親会社、カドカワが2月13日に発表した決算説明資料によると、ドワンゴのゲーム事業(2018年4~12月期)の業績は「売上高900万円に対し、営業赤字が8億600万円」。決算資料には「テクテクテクテクは立ち上がりから大きな収益貢献を見込んでいたが課金要素が少なく当初予算に対して大きくマイナス」とある。これを見て不安を覚えたユーザーは少なくないはずだ。

 ドワンゴでは、2月13日付で夏野剛氏が社長に就任。新体制のもとで、早期のサービス終了を決めた。傷口が大きくならないうちに撤退するのは経営判断としては正しいといえる。

 しかし、いちユーザーとしてはショックも大きかった。コラムでも「課金要素がなさすぎて運営的に大丈夫なのかと思っていた」と書いたが、まさかこんなに早く終わるとは思っていなかったので驚いた。スマホゲームは、テクテクテクテクと同じ「基本プレイ無料」(Free-to-play、以下F2P)のビジネスモデルが多い。どのようにユーザーに課金してもらい、収益を得ればよいか、多くの企業が頭を悩ませているのが現状だ。

「よくできている=売れるゲーム」ではない 

 そして、「ユーザー評価が高い=売れるゲーム」ではないのも悩ましいところだ。

 決算資料には「テクテクテクテクは、ゲームクオリティーへのユーザー評価は高い」とあり、実際に遊んでみると要素が盛りだくさんでなかなか楽しい。「現実世界を歩きながら位置情報を基にマップを塗りつぶす」という要素もあれば、モンスターを倒してレベルアップし、強い装備をそろえて次の強敵に備えるというRPG(ロールプレイングゲーム)の要素もある。また、位置情報ゲームなのに歩かなくても楽しめてしまうのが、ものぐさな記者にとっては程よい距離感で付き合えて良かった。

 しかし、F2Pのスマホゲームがサービスを続けるためには、アプリ内課金で収益を上げて運営費用を賄う必要がある。テクテクテクテクの場合、運営会社が大きな収益貢献を見込んでいた一方で、課金要素があまりに少ないというギャップを埋められなかった。

 決算資料では、ドワンゴの18年通期の業績予想は「売上高50億円、営業利益20億円」とあったが、先述した18年4~12月期の業績を見ると大きなかいりがある。テレビCMや、ゲーム内における有名キャラクターとのコラボレーション、人気バーチャルYouTuberとのコラボ企画など、ユーザー拡大に向け多額のプロモーション費用を使っていた。サービス開始当初に課金がうまくいかないゲームは他にもあるが、運営会社からの期待が高すぎた可能性はある。

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最終更新:3/22(金) 16:17
ITmedia NEWS

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