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ピエール瀧容疑者逮捕、波紋はゲーム業界にも 前例なき「出荷自粛」「声優交代」の決断はどのように下されたのか

3/22(金) 19:59配信

ねとらぼ

 3月12日に、俳優でテクノバンド「電気グルーヴ」のメンバーであるピエール瀧容疑者が麻薬取締法違反容疑で逮捕されたことに対して、映画・TV・ゲームなど、各界への波紋が広がっています。

【画像:「フライデー事件」の翌日発売だった「たけしの挑戦状」】

 ゲームでは、セガの「JUDGE EYES(ジャッジアイズ):死神の遺言」が出荷とダウンロード販売を当面自粛すると発表。またスクウェア・エニックスは、「キングダム ハーツIII」のゲーム内に登場するディズニーキャラクター“オラフ”の吹き替え版声優の交代を発表しました。こうした対応はいずれも、これまでのゲーム業界ではほとんど見られなかった、かなり異例なものです。

 ねとらぼ編集部では、こうした異例の対応を決断するに至った経緯について、2社にコメントを求めました。

出演者の問題による自粛は、ゲームでは極めて異例の出来事

 そもそも実在する有名人の名前をゲームタイトルに冠したり、ゲーム内にキャラクターとして登場するといったタイアップは、ファミコンの時代からずっと行われてきたことです。しかし、ゲームに出演した有名人の逮捕や不祥事に関して、今回のように販売自粛などが行われた例は、これまでにほとんどありません。

 例えば、ビートたけしを全面的に起用したファミリーコンピュータ用ソフト「たけしの挑戦状」は1986年12月10日に発売されていますが、その前日の12月9日未明には、たけし本人が写真週刊誌「フライデー」編集部を襲撃する事件が発生。しかしゲーム自体は予定通り発売されています。現在とは感覚が違うのかもしれませんが、この経緯には改めて驚きます。

 もう少し最近の例を挙げると、2015年よりサービスが行われているスマートフォンゲームアプリ「燃えろ!!プロ野球 ホームラン競争SP」の場合、ある元野球選手がゲームに登場する予定でしたが、配信直前に薬物所持で逮捕されたことにより、出演が取りやめになっています。とはいえこちらも、急きょキャラクターを差し替えることで、ゲーム自体は無事配信にこぎつけることができたといいます。

 今回の状況にもっとも近そうなのは、2018年1月にリマスター版が発売された「龍が如く4 伝説を継ぐもの」の対応でしょう。同作では4人いる主人公の1人、谷村正義を俳優の成宮寛貴さんが演じていましたが、PS4版では別のキャラクターに差し替えられています。

 販売元のセガゲームスによれば、差し替えの理由は「リマスター版の製作にあたって谷村の一部セリフを再収録する必要が生じたため」とのこと。しかし、当時成宮さんが既に芸能界から引退していたため、谷村のCGモデルとボイスキャスティングを変更することで対応したといいます。ただ、これもあくまで「リマスター版での変更」であり、オリジナルであるPS3版では特に変更などは行われていません。

 こうして振り返ってみると、今回の瀧容疑者の逮捕における「ジャッジアイズ」と「キングダム ハーツIII」の対応がいかに異例であったか、またいかに(ゲーム業界としては)前例のないものであったかがうかがえます。

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最終更新:3/23(土) 16:19
ねとらぼ

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