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ホリエモンロケットMOMO3号機発表、本格参入ねらう「宇宙輸送サービス」への道筋

3/22(金) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「ZERO」で宇宙輸送サービス参入を狙う

MOMO3号機と並行して開発が進む、衛星軌道投入ロケット「ZERO」の開発進捗についても、稲川氏、堀江氏の両名からプレゼンがあった。

MOMOシリーズは観測ロケットで、いわば打ち上げを成功させるための実験ロケットだが、一方の「ZERO」は衛星軌道上まで人工衛星などを運搬して運ぶためのロケット。役割が異なる。ZEROの高さはMOMO3号機の約2.5倍となる22メートルで、重量は約30倍。このサイズを衛星軌道へ打ち上げるために、MOMOは1段式だがZEROでは2段式液体燃料ロケットを採用する。エンジン出力は約50倍にアップされ、4~5倍の速度、20倍のエネルギー量が必要になるという。

開発スケジュールとしては、MOMO3号機の打ち上げと同時期にエンジン開発を本格スタート。2021年には発射場整備を完成し、2023年に初号機を打ち上げる予定だ。その後はロケットの量産化に取り組み、「ZERO」を使った宇宙輸送サービスを手がけていくとした。

堀江氏は、「現在は大型のロケットでのロケット打ち上げ市場はあるが、小型衛星の打ち上げ市場はまだない。小型ロケットのニーズはあり、ニュージーランドのロケットラボなど何社かがマーケットを狙っている。ISTはやや乗り遅れているが、キャッチアップしていきたい」と説明。

さらに宇宙事業に参加する理由について「インターネットの可能性を信じていた時代に似ている。インターネットが普及したことによって、考えもつかなかったような利用方法やサービスが登場した。ロケットによる宇宙運輸サービスも同じで、衛星を打ち上げるコストは現在何十億円とかかるが、この桁をひとつふたつ下げることで、インターネットと同じように、思いもつかなかったようなアイディアを持った人が使えるようになる」と語った。

稲川氏からは、さらに詳しい市場についての解説があった。

「2018年は世界で250基の超小型衛星が打ち上げられており、今後5年間でさらに2000基以上になるとされる。人工衛星をつくるプレーヤーは多いものの、ロケットの打ち上げ事業者は少なく、大型のロケットに相乗りして打ち上げており、予約待ちで需要と供給が一致していない状態」と言う。

さらに大型ロケットの相乗りの場合、複数の衛星を搭載している関係で本来目的とする位置(軌道)まで運ぶことのできない衛星もあり、打ち上げ後にさらに移動させるといった不便さもあるという。ISTの「ZERO」は0.1kgから100kgほどの超小型衛星の輸送をターゲットとしており、打ち上げが成功し事業化がスタートすれば確実に市場があると言う。

もちろん世界中にはこの市場を狙っている競合プレーヤーも存在する。これについて稲川氏は「小型ロケットのプレーヤーは100以上あると言われているが、実現可能と思われるのは数社。ISTは観測ロケットを開発し基礎研究までやっているので、その数社からは大きく遅れてはいない。世界に負けないロケットが作れる」と自信を見せる。

さらにライバルがいる場合でも「地域性もあり、たとえばアメリカで打ち上げる場合は輸出規制などもあり手続きが大変。日本だけでなくアジア圏やロシアなど(の市場)もしっかりと押さえられれば、十分市場はある」としている。

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最終更新:3/22(金) 12:10
BUSINESS INSIDER JAPAN

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