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母校愛、福岡では“常識” 高校同窓会「業務が大変」幹事から悲鳴も

3/22(金) 9:34配信

西日本新聞

 学校のOB、OGが旧交を温める同窓会。九州では特に福岡県の活動が盛んなことで知られる。ある会員から「幹事業務が大変」という悲鳴が特命取材班に寄せられた。会員制交流サイト(SNS)が普及する中、曲がり角に立つ現代の同窓会事情を探ってみた。

【写真】新聞に掲載された同窓会の広告

 「こんな苦しい思いをしてまでやる必要があるのでしょうか」。福岡県筑後地方の県立高校を卒業した女性は、来年のことを考えると気が重いという。同窓会の幹事役が回ってくるからだ。今年はサポート役の「前幹事学年」に当たる。

 年1回開く同窓会会合の会費は4千円。前幹事学年はチケットを1人2枚、幹事学年は1人4枚購入し、売りさばくノルマがある。同級生との交流がほとんどない女性には負担という。

 幹事学年は恒例のゴルフ大会の準備にも追われる。ボランティアに関わるのは200人以上。女性は「同窓会の意義を考えてしまう。2、3年に1回でも良いのでは」と首をかしげた。

 45歳になると一律5万円を徴収する同窓会もある。毎年の開催を楽しみに待つ人たちがいる一方で、受け止めはさまざまなようだ。

 別の県立高校の卒業生はぼやいた。「チケット購入を促す電話が毎年かかってきて、困っている。母校自体、嫌いになりそうです」

並々ならぬ“母校愛”

 福岡県内の高校では年1回、大規模な同窓会会合を開くところが多い。本紙でも毎年春から夏にかけ、開催を知らせる新聞広告が掲載され、並々ならぬ“母校愛”が感じられる。

 なぜ、福岡は盛んなのか。九州経済調査協会の渡辺隼矢研究員は「福岡県の人は地元愛が強いとされ、東京などに出ても出身地のコミュニティーに親近感を感じる」と指摘。「各地に伝統校がある。地場大手企業社長の多くが九州外の大学出身で、地元に戻ると高校のつながりを大切にしており、同窓会文化が根付いているのでは」と分析する。

 法人格を持つ同窓会まである。1900年創立の福岡市立福翔高(旧福岡商業高)の同窓会「福商会」は一般社団法人。市中心部に5階建てのビル「福商会館」を構える。昨年6月の「全国合同同窓大会」には約850人が参加した。

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最終更新:3/22(金) 9:34
西日本新聞

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