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デジタル変革に対する投資が増加、その成果は?--デロイト調査

3/22(金) 6:30配信

ZDNet Japan

 コンサルティング企業Deloitteの新たなレポートによると、企業は2019年におけるデジタル変革の取り組みで、投資を大きく加速させているが、大半の企業にとって投資と、デジタル変革のイニシアティブによる成果とのギャップを埋めるまでの道のりはまだ先が長いという。

 同社は2018年11月にリサーチの一環として、デジタル変革に対する自社の取り組みに詳しい米国の上級幹部1200人を対象に、事業のあらゆる側面の継続的な進化に向けたデータやテクノロジの使用などに関する調査を実施した。

 デジタル変革のための平均的予算は2018年で1100万ドルから1360万ドルへと約25%増加し、中規模および大規模企業の半数以上がこれらの取り組みに対して1000万ドル以上の投資をしていた。投資額の大きい企業の一部(回答者の19%)は2019年に少なくとも2000万ドルを投資する計画であり、その数は2018年に同程度の投資をした企業の2倍近くとなっている。

 投資の増加にもかかわらず、デジタル変革に対して最も力を注いでいる企業の59%は、企業のデジタル変革による業務への利益という、Deloitteが定義する成熟度において、いまだ中程度のレベルにとどまっている。

 このレポートには、デジタル成熟度と業績の間には高い相関関係があると記されている。売上高と純利益率について、その成長率が業界平均を大幅に上回ったと回答した企業の割合は、デジタル成熟度の低い企業ではそれぞれ19%と17%だったが、デジタル成熟度の高い企業ではいずれも約半数にのぼっている。

 ただ残念なことに、高い利益と売上高の達成に寄与している可能性があるその他の要因については言及されていない。

 Deloitteの最高イノベーション責任者兼最高デジタル責任者であるRagu Gurumurthy氏は、デジタル変革ではテクノロジに対する投資以上のものが必要になると述べ、「変革にはビジネスプロセス全体の再考と、『業務システム』にまたがる変化を実現することが必要だ」と続けた。

 投資と成果の溝を埋めるうえで、Deloitteは企業のデジタル成熟度を高めるために必要なテクノロジ関連の能力を7つ挙げている。

 それら「デジタルの要」とは、柔軟でセキュアなインフラと、データに関する熟達度、デジタルの知識に長けたオープンな人材のネットワーク、エコシステムへの注力、インテリジェントなワークフロー、統合された顧客エクスペリエンス、ビジネスモデルの適合性だ。

 調査によると、成熟度が比較的高い企業は具体的なビジネス機能にこれら能力を適用する取り組みとして、要となるアプリケーションを平均で合計40実行している。これに対して、成熟度の低い企業は平均すると19のアプリケーションを実行している。

 デジタルの要は本質的なものだが、デジタル変革に最も力を注いでいる企業の59%がいまだに中程度のデジタル成熟度にしか達していない。レポートは、この事実がデジタル変革の成功に重要な役割を担う追加の「ソフトな要因」の存在を示していると述べている。

 企業が変革において直面する障壁について、調査対象の企業の半数近く(49%)は、過去の運用モデルや構造が最大の難関だと回答している。その後に、優先順位の欠如(45%)が続いている。さらに、デジタル変革の目標達成に影響を与える大きな難関として、回答企業の約3分の1はスキルを有した人材の不足(36%)や、変革に対する文化的抵抗(32%)を挙げている。

 デジタル変革の難関を乗り越えるうえで強力なリーダーシップが道を切り開いたと回答している割合は、成熟度の低い企業よりも、そうでない企業の方が高い。

 あなたの企業は、デジタル変革に向けた取り組みによる大きな成果が見えているだろうか?

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

最終更新:3/22(金) 6:30
ZDNet Japan

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