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「辺野古撤回 停止は違法」 県、国相手に提訴 新基地土砂投入へ対抗

3/23(土) 5:04配信

琉球新報

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、県は22日、県の埋め立て承認撤回の効力を停止した石井啓一国土交通相の決定は違法だとして、国交相を相手に執行停止決定の取り消しを求め、福岡高裁那覇支部に提訴した。県はハワイ出張中の玉城デニー知事のコメントを発表し、提訴を判断した理由として、新たな埋め立て区域への土砂投入を予定通り25日に行う旨の連絡が政府からあったことを説明。玉城知事は「防衛局が工事を進めるよりどころとしている国交相の執行停止の取り消しに向けて全力を挙げる」との決意を示した。
 玉城知事になって国を相手に訴訟を提起するのは初めてで、辺野古新基地建設を巡る問題は再び重大局面を迎える。

 裁判では、行政不服審査制度を利用した沖縄防衛局の手続きや、国交相の執行停止の決定が違法かどうかが争点となる。

 県は国との新たな訴訟に踏み切った一方で、翁長前県政から継続して最高裁で争われている岩礁破砕差し止め訴訟については、玉城知事が安倍晋三首相に伝えた上告取り下げの方針を変えず、近く取り下げる方向で準備を進めている。

 仲井真県政時に認めた辺野古埋め立て承認を巡り、県は2018年8月に承認の「撤回」に踏み切り、新基地建設は法的根拠を失って工事が止まった。

 その後、沖縄防衛局は行政不服審査制度を使って県の撤回の効力を止める執行停止と審査を求めた。同10月に国交相は執行停止を決定し、防衛局は工事を再開した。

 県は、国交相による執行停止決定は「違法な国の関与」と主張し、国地方係争処理委員会に審査請求を行ったが、先月、同委員会は国交相の決定は「国の関与」に当たらないとして、県の請求を却下。県の提訴期限が22日に迫っていた。

 玉城知事は22日に発表したコメントで、県民投票や県民大会を受けて安倍首相との19日の会談で工事と土砂投入の中止を求めたものの、翌日に工事停止に応じないとする回答があったとして「政府の対応は遺憾だ」と批判した。一方で引き続き対話で解決策を求めていくとも強調した。

 県は訴状で、国の機関が固有の資格に基づいて受けた処分は行政不服審査法による申し立ての適格は認められないと指摘している。

琉球新報社

最終更新:3/23(土) 9:47
琉球新報

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