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実は大きなリスクも? 新車が安く買える「残価設定ローン」の落とし穴とは

3/23(土) 10:03配信

くるまのニュース

新車購入でいま主力のローンプラン「残価設定ローン」

 最近の自動車メーカーと販売会社は「残価設定ローン」に力を入れています。このローンに限定して、年率1.9~2.9%といった低金利を実施することも多いです。いまではローンを組んで新車を購入するユーザーの多くは、この「残価設定ローン」で購入しているといいます。

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 残価設定ローンとは、数年後の残価(残存価値)を設定して、残価を除いた価値の下がる金額を分割返済するローンです。例えば3年ローンで、3年後の残価が40%であれば、残価を除いた60%に相当する金額を3年間で返済します。

 そうなるとローンの返済を終えても車両は自分の所有になりませんが、車両価格の全額を返済する通常ローンに比べると、月々の返済額を安く抑えられます。

 返済期間を満了した時は、車両の返却、残価を支払う買い取り、改めてローンを組んで返済を続けるという、3つの選択を可能にしたタイプが多いです。

 メーカーと販売会社のメリットは、車両を返却してもらい、改めて新車で残価設定ローンを組むように提案できることです。そうなれば新車が売れて、程度の良い下取り車も入荷します。

 つまり残価設定ローンは、メーカーと販売会社にとってメリットが大きいため、金利も低く抑えているのです。

 とくに人気車は中古車市場で高値で売却できますから、残価も概して高く、3年後なら新車価格の50~55%に達します。仮に55%なら、3年間の返済分は45%で済みます。低金利まで組み合わせれば、月々の返済額を一層安くできます。

 たとえば、ホンダ「N-BOXカスタム Gホンダセンシング(169万8840円)」を3年間の残価設定ローンで契約すると、50%の84万9420円が残価として残り、残りの50%を返済します。36回の均等払いで、月々の返済額は2万8100円です。3年間で車両価格の全額を返済する通常ローンは月々4万9700円ですから、残価設定ローンは大幅に安いです。

 しかも自動車メーカーによっては、残価設定ローンの金利が1.9~2.9%でも、通常ローンは6~8%に高める場合もあります。そうなると残価設定と通常ローンの返済格差は、さらに拡大します。

 また残価設定ローンの期間を満了してもクルマを返却せず、改めてローンを組み直して返済を続ける場合は、金利が残価設定の低金利から通常金利に戻されることもあります。このパターンでは、返済を続けると、月々の返済額が従来よりも増えてしまうのです。

 しかしクルマを返却して新たに新車で残価設定ローンを組めば、従来と同じ低金利が適用され、月々の返済額を抑えられます。新車の方が月々の支払いが安くなるとすれば、乗り替えを希望するユーザーが増えるのは当然でしょう。

 その結果、販売会社からは「今ではローンを利用するお客様の9割以上が残価設定型です。通常ローンはほとんど使われません」という声が聞かれます。

 あるいは「3年後の残価率が50%としても、同じ車種の3年後の下取査定額が、新車時の50%に達するとは限りません。つまり残価設定ローンでは数年後の残価が保証されるので(※輸入車など一部の残価設定ローンは残価を保証しない場合もあり)、愛車の資産価値を守ることもできます」といったアピールも行われます。

 ここまでの内容を読んでいただくと、残価設定ローンはユーザーにとってもメリットが非常に高いのですが、注意点も多いです。

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