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北朝鮮との瀬取り疑惑リストに韓国船舶が含まれた理由とは?

3/23(土) 8:56配信

ハンギョレ新聞

各国船舶95隻のリストにルニスという韓国船舶含まれる 昨年5月に米国が情報共有、9月には関税庁が検索 「韓国狙ったメッセージというよりは 対北朝鮮制裁の維持に向け注意を促すため」 

 米財務省が21日(現地時間)に発表した北朝鮮との海上での瀬取り疑惑を受けている船舶のリストに、韓国の船舶1隻を含めた世界各国の船舶95隻が載せられた。ハノイでの朝米首脳会談が物別れに終わり、朝米対話が止まった状態で、米国が制裁を徹底して順守するよう国際社会に“注意”を促すためのメッセージを送ったものと見られる。

 米財務省外国資産管理室は同日、ホームページで北朝鮮船舶との精製油・石炭の瀬取りに関与したものと見られる北朝鮮及び各国の船舶95隻を公開したが、このリストには「ルニス(LUNIS)」という名前の韓国船籍の船舶1隻も含まれた。外交部は「米国側は油類の違法海上取引及び北朝鮮産石炭輸出を防ぐための勧告措置とともに、疑いのある船舶リストを発表し、関連機関と企業に適切な注意を喚起していると聞いている」とし、「この船(ルニス号)は、これまで韓米間で注視してきた船舶であり、安保理決議に違反しているかどうかについては、徹底的に調査していく」と明らかにした。海洋水産部に確認した結果、ルニスは5400トン級石油タンカーで、主に東南アジア地域を運航している。同船舶をめぐり、韓米が「注視してきた」というのは、米財務省の公式発表がある前に韓米当局間の情報交換があったことを意味する。

 実際、韓国政府は昨年5月に米政府からの提供を受け、当該船舶に対する情報を共有したという。関税庁の関係者は「(昨年9月)当該船舶が(韓国の港に)入った際、検索を行った」とし、「(船舶が)入港したら検索して国連決議に違反したかどうかを調べる。米国でも注意報を出したため、より徹底的に調査する」と話した。外交部は「米財務省が発表した今回の指針について、国内業界に注意を促す予定だ」と説明した。

 国立外交院のキム・ヒョヌク教授は「北朝鮮が瀬取りなどを通じて国連制裁に隙間を作る状況で、米国が国際社会全般に『制裁を維持してこそ、北朝鮮が非核化のための対話に出る』という注意を喚起するメッセージを送ったものと見られる」とし、「韓国船舶が含まれたものの、韓国に直接警告メッセージを送ったというよりは、国際社会、特に中国に対する警告の意味がある」と指摘した。米財務省は同日、北朝鮮の制裁回避を助けた中国海運会社2社を制裁リストに加えたが、韓国船籍の船舶は制裁対象リストではなく「疑惑船舶」リストに載せられただけで、韓国を狙った警告メッセージを送ったと言えないということだ。「韓国政府にも一種の警告信号を送っているものとみられる」(シン・ボムチョル峨山政策研究院選任研究委員)という意見もあるが、外交部は同日、「米財務省は2018年2月に、北朝鮮の違法海上活動関連に対する注意を促すため、北朝鮮の制裁迂回手法や疑惑船舶のリスト、勧告措置などを含む指針を発表しており、今回発表されたのと同じ指針を更新したもの」だとし、拡大解釈を警戒した。

ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:3/23(土) 8:56
ハンギョレ新聞

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