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韓高雄市長が中国の対台湾政策トップと面会 「92年合意」支持を表明

3/25(月) 18:53配信

中央社フォーカス台湾

(深セン 25日 中央社)野党・国民党所属の韓国瑜高雄市長は25日午後、中国の対台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の劉結一主任(閣僚)と深セン市内で面会した。両氏は冒頭で握手を交わし、韓市長は「一つの中国」を巡る「92年コンセンサス」への支持を表明した。会談は冒頭のみ公開された。

92年コンセンサスは1992年に台湾と中国双方の窓口機関が形成したとされ、国民党は一つの中国を台湾と中国がそれぞれに解釈するとした「一中各表」の立場をとっている。民進党の蔡英文政権は92年コンセンサスの受け入れを拒んでいる。

韓市長は22日に香港、23日にマカオを訪問し、中国中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室(中連弁)、同駐マカオ特別行政区連絡弁公室の両主任とそれぞれ面会した。訪問予定は事前に公表されておらず、各党からの批判を招いた。

韓市長は訪中について、高雄の農水産品を売り込むのが主な目的だとしている一方で、韓市長が中国の政府高官らを訪問していることに与野党は反発。与党・民進党の卓栄泰主席は24日、経済振興を口実に中国資金を台湾に入りこませようとしていると指摘。駐香港、駐マカオの中連弁両トップとの面会は「一国二制度」を見かけが良いものにするためだと批判した。

野党・時代力量の林昶佐立法委員(国会議員)は、中連弁は経済に関わる機関ではなく、香港経済の地方自治の息の根を止め、香港の民主主義と自由を殺す張本人だと指摘。面会は韓市長が一国二制度を認めているという意味でしかないとした。

台湾の対中国政策を所管する大陸委員会の邱垂正報道官は25日、高雄市政府の今回の中国訪問申請許可に、中連弁訪問は含まれていなかったとした上で、同市から24日夜、韓市長が劉氏と25日午後に面会するとの内容でスケジュールの変更申請があったと説明。市は規定に基づき、帰国後の一定期間内に内政部の聯合審査会に劉氏との会談の内容を提出する必要があるとしている。

太平洋歴訪中の蔡英文総統は25日、フェイスブックで韓市長の中国訪問に言及。「台湾は喜んで全世界と友達になる」とした上で、これらの友達が台湾の国際参加を支持し、国際的地位を後押ししてくれることを期待するとし、「何にでも反対し、どんなことでも台湾に圧力を与えようとする『友達』は望んでいない」とつづった。さらに韓市長に対し、中華民国台湾が主権を持つ独立国だと中国側に伝え、台湾の国際社会参加への妨害停止を求めるよう呼び掛けた。

台湾と中国の人々の交流について定めた「台湾地区・大陸地区人民関係条例」では、台湾の非営利法人や団体などが中国の人民や法人、団体らと協力行動をする際、政治的内容に関わってはならないと定められている。大陸委員会の杜嘉芬・香港マカオ処長は、韓市長と中連弁幹部の面会は非常に神経質な政治的行為だとし、早急な説明を高雄市政府に呼び掛けた。

(張謙、蔡ホウ敏、游凱翔、陳俊華/編集:名切千絵)

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