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サイバーコネクトツーがマンガ制作と人材大量採用計画を発表! 最新作『戦場のフーガ』の詳細とともに、CC2の今後の野望を松山洋社長が熱く語る!!

3/25(月) 21:02配信

ファミ通.com

松山社長に自社パブリッシングプロジェクト“C5”の進捗と、新プロジェクト“M5”、“世界人材補完計画”について聞く
 設立24年目を迎えたいまなお意欲的な活動を行い、新たなる高みを目指して走り続けるサイバーコネクトツー(以下、CC2)。昨年、自社パブリッシング企画“C5”とオリジナルアニメ企画“A5”を始動し、業界の内外で大きな話題を集めたが、これらに続く新たなプロジェクト、“M5”と“世界人材補完計画”が発表された。CC2は2019年、どこに向かっていくのか。松山洋社長に、現在絶賛開発が進められている“C5”プロジェクトの進捗状況とともに、新たに発表された“M5”、“世界人材補完計画”についてお話をうかがった。
 また、記事の後半では“C5”プロジェクト第1弾タイトル『戦場のフーガ』のディレクターに抜擢されたCC2所属のフランス人クリエイター、ヨアン・ゲリト氏のインタビューもあわせて紹介する。

 なお、松山氏が『戦場のフーガ』実機プレイの様子と、CC2の新たな展開を披露した特別番組の視聴はこちらから⇒【サイバーコネクトツー】『戦場のフーガ』実機プレイ&CC2世界戦略発表【ファミ通】


現在動いている“C5”プロジェクトの進捗状況は?



――まずは、現在手掛けられている“C5”プロジェクトについて教えてください。



松山いまから1年前、弊社の自社パブリッシングプロジェクトとして、社内で行った企画コンペで選出されたタイトルを短期間開発でリリースしようと“C5”プロジェクトを立ち上げ、最初に実施したコンペで選ばれた3タイトルを“復讐三部作”として開発スタートしました。第1弾タイトルとなる『戦場のフーガ』は“戦争×復讐×ケモノ”をテーマに掲げています。また、第2弾の『刀凶百鬼門(トーキョーヒャッキモン)』は“女学生×復讐×スチームパンク”、第3弾の『CECILE(セシル)』は“ゴスロリ×復讐×魔女”といったように、それぞれの作品のキーワードに、“復讐”があることから、“復讐三部作”と呼んでいます。


――そもそも、なぜ自社パブリッシングに着手されようと思ったのでしょうか。



松山CC2は、今年の2月で設立から丸23年が経ちまして、第24期に突入しました。いま、我々はつぎの10年に向けて、変化をしている最中になります。これまでも、デベロッパーという立場で受託開発を行ってきましたが、こちらの活動は従来から何も変えるつもりはありません。ただ、いまゲーム業界全体が慢性的に抱えている問題のひとつに、大規模開発によるジレンマというものがあります。現在、据え置き機向けのAAAタイトル向けの開発は、二桁億にもなる予算を投じる巨大プロジェクトになっており、数百人規模のスタッフが、3~5年の長期間携わるという製作スタイルが当たり前になっています。しかも、その仕事の内容は、広大なオープンワールドの端から、ただひたすら植樹をしていくだけ……といったものまで細分化しています。つまり、20代でゲーム業界に入ったばかりのクリエイターが、10年間で携われるタイトルは3本程度ということで、さらにゲーム制作の経験という点においても、全体のほんの一部しか知ることができません。入社してからずっとそんな作業ばかりしていると「これがゲーム開発なの?」って疑問も出てきますよね。



――確かに、ビックプロジェクトに携われることは幸せなことなのに、あまりにも規模感が大きすぎると、なかなかその全貌を知ることってできないですね。



松山弊社に限らずですが、せっかく憧れて入ったゲーム業界なのに、自分が思っていた世界と違うと言って業界を去っていく人間も、少なくありません。でも、我々の時代を振り返ると、そんな若者の気持ちもよくわかるんです。いまから20年くらい前の現場では、20人程度のスタッフが膝をつき合わせ、1年程度の期間死にものぐるいになってゲームを作っていましたからね。そのプロジェクトが成功であろうと失敗であろうと、開発の全貌を経験した人間というのは、大きな経験値を積んで成長できるんです。例えるなら、死にかけたスーパーサイヤ人が強くなる。そんなイメージですね。初代プレイステーションの時代は、20代のクリエイターは30代になるまでに10本前後の開発経験を積むことができました。でも、いまの20代は、30代になってもまだ数本しか開発経験がなく、30代になってもまだまだ若手なんです。開発の全貌もわからず、手応えも感じていない。実際、いま現場で活躍しているトップクリエイターを見回してみても、その大半は40代後半~50代の方たちが中心ですよね。こういった問題を、我々は変えていきたいと思っていました。



――そこで打ち出したのが、“C5”の施策というわけですね。



松山そうです。先ほど、巨大プロジェクトのお話をしましたが、いまのゲーム市場には、それとは対局にあるインディーゲームと呼ばれる小規模・短期間開発タイトルも育ってきています。つまり、ビッグバジェットを投入する重厚長大なゲーム制作と、最小限の予算と人員ながら、キラリと光るアイデアで勝負するインディー制作とに、二極化しているんです。そこで、若手クリエイターを育成するためにも、すべてを自社で賄うゲーム制作のラインを起ち上げさせてもらいました。


希望と絶望をリアルタッチで描くドラマティックシミュレーションRPG『戦場のフーガ』



――それでは、“復讐三部作”の第1弾タイトルとなる『戦場のフーガ』がどのような作品なのか、教えてください。



松山本作は、我々の処女作である『テイルコンチェルト』や『Solatorobo それからCODAへ』で描いてきた世界観、“リトルテイルブロンクス”(※)を引き継ぐ最新作です。物語は、ある辺境の村に、ベルマン帝国という侵略者が現れ、大人たちをさらっていってくところから始まります。残された子どもたちは、村にある遺跡の中で、タラニスという古代戦車を見つけ、大人たちを助けるために戦場に身を投じていく……。そんな子どもたちの活躍を描いた、シミュレーションRPG作品です。



※リトルテイルブロンクス……浮遊大陸を舞台に、そこで暮らすイヌヒト、ネコヒトと呼ばれる種族の物語を描いた、CC2独特の世界観設定。


松山タラニスは非常に巨大な戦車で、攻撃能力を有するだけでなく、車両の中には生活するための居住区や、武器開発や整備を行うための工房といった施設も備えています。この中で、子どもたちは共同生活をしながら、戦場を駈け抜けていくことになるのですが、ゲームは基本的に子どもたちのマネージメントや戦車の改良・メンテナンスを行う“運営”と、敵と戦闘を行う“バトル”のふたつのパートで構成されています。





――画面構成を拝見したところ、横方向に進んでいくようですが、どのようなゲームシステムが採用されているのでしょうか?



松山本作は全12章から成っており、基本的に各章は左から右方向に向かって進む双六のような作りになっています。スタート地点から順番に、運営を行うためのマスや、戦闘のためのバトルマス、何が起こるかわからないランダムマスなどがあり、これらのターンを順番にこなしていくことで、距離と時間が進行していきます。各章に用意されたマス(イベント)をひと通り終えるとその章が終わり、つぎの章へと物語が進んでいくというわけです。また、本作にはゲームオーバーになるといちばん最初からやり直しになるという、ローグライクな要素も盛り込んでいます。



――それは、各章の頭に戻るということではなく、第1章の最初に戻される……ということですか?



松山そうです。もちろん、パラメーターを一部引き継ぐなど、救済措置は用意していますので、2回目以降のプレイはある程度、有利に進められるはずです。ただ、やり直しで多少有利になるとはいえ、ゲームの後半になって1章に戻されるのってショックですよね。ですので、私は「せめて章の頭に戻る程度にできないか」って要望を出させてもらいました。すると、本作のディレクターを務めるヨアン(・ゲリト)から「それでは、死んでもやり直せばいいやって思いますよね」って言われたので、「もちろん、その通りだ」って返したら、「それでは、ゲームオーバー(=死)という考え方が軽くなってしまうのでダメです」って、NGをもらいました(笑)。



――その厳しさは、いまの時代からすると逆行しているともとれるゲームデザインですね。



松山ゲームの中で生きている子どもたちを、いかに“死なせたくない”ってプレイヤーに思わせられるか。そこが本作の肝でもあるので、このような仕様にしています。ただ、CC2が手掛ける作品ですので、パラメーターの引き継ぎなど、やり直しによる救済措置もきちんと用意していますし、やり直すことの意味や仕掛けもきちんとドラマの中に盛り込むように作り込んでいます。



――成長システムに関してお聞きしますが、これは戦車のレベルが上がっていくのですか? それとも、成長するのは子どもたちなんですか?



松山単純に攻撃力や防御力といった、感情のない兵器的な部分はタラニス内の工房で改造を行うことによって、パワーアップしていきます。ただ、それだけでは成長の仕方が画一的になるので、子どもたちの個性が感じられるような成長システムとして、“スキル”と“アビリティ”を用意しています。たとえば、すばやさのアビリティを持っている子どもが砲座の担当になれば、攻撃の順番が早く回ってきたり、根性のアビリティを持っている子どもがコックピットにいるとタラニスの耐久力が少しアップする……といった具合に、誰をどこに配属するかによって、タラニスの特徴に変化が現れます。また、覚えた“スキル”を誰にセットするかによって、子どもの成長の仕方も変わってくるなど、誰を育て、どこに配置するかといった楽しみかたができるはずです。



――タラニスには“ソウルキャノン”という、一撃必殺の武器が搭載されていますが、こちらはどのような使い方を想定されているのでしょうか?



松山“ソウルキャノン”は、一撃必殺の攻撃手段になりますが、使用するには子どもひとりの命を差し出さなければなりません。当然ですが、差し出された命は復活することはないので、使いどころは慎重に見極める必要があります。そのときはよくても、後々子どもの数が少なくて困ってしまう……なんて自体に陥ると、ゲームの進行にも支障をきたしかねません。でも、ゲームの終盤には「ここでやられたらゲームオーバーになって、最初に戻される」という絶体絶命の場面も出てくると思いますので、そんな場面で使うか、使わないかといった葛藤、ジレンマを感じていただきたいのです。





――本作を発表されてから約1年が経過しましたが、現在はどのような体勢で開発が進行しているのでしょうか?



松山ディレクターは、先ほども話に出た弊社のフランス人社員、ヨアンが務めています。ただ、彼はディレクションは未経験なので、弊社の起ち上げメンバーでもある新里(裕人氏)がサポートについています。開発チームとして携わっている人数は、20人から30人といったところですね。ヨアンを含め、開発の中心メンバーは福岡本社にいますが、グラフィックリソースの大半は弊社モントリオールスタジオで手掛けています。私と新里は東京にいますので、週に数回テレビ会議を行いながら、開発作業が進められています。



――短期間開発タイトルとはいえ、はじめてのディレクターというのは大変そうですね。



松山このプロジェクトに限ったことではありませんが、ゲーム開発では、最初に思い描いたとおりの仕様で完成することは滅多にありません。実際に作業を進めていく中で、何度も手直しを加えながらゲームはできあがっていくものです。ただ、手直しをすると言っても、できあがったものを全部手放していちから作り直すのか、それとも作っている最中に修正を加えて直していくのか。それまでに培ってきた経験値によって、手間や時間に大きな差が出てきます。ヨアンにはこの経験値がないので、その部分を我々がサポートしているというわけです。でも、反対にヨアンならではの利点もあるんですよ。先ほども話をしたモントリオールスタジオですが、こちらのスタジオがあるカナダの公用語はフランス語なので、フランス人であるヨアンは直接やり取りができるんですよね。本来であれば、日本人が作った仕様書を通訳スタッフが英語とフランス語に翻訳するという作業が発生してましたが、ヨアンの場合はその必要がありません。モントリオールスタジオと連携を取りながら手掛けるプロジェクトとしては、最適な人材だと思っています。



――そんな苦労とともに開発が進められている『戦場のフーガ』ですが、発売時期はいつごろになりそうですか? また、以前のお話ではダウンロード版だけでなく、パッケージ版も考えられていると言われていました。こちらもどのようになっているか教えてください。



松山発売に関しては、2019年秋を予定しています。また、パッケージ版に関してですが、我々はゲームソフトの開発はできますが、パッケージ版を作って販売するノウハウは持っていません。そこで、昨年は世界中の多くのパブリッシャーとお話をさせてもらっていたのですが、ひととおり遊べるビルドの用意ができましたので、来月から再度パブリッシャーの皆さまとお話をしていき、どのような販売スタイルにするか決定しようと思っています。



――パッケージ版の仕様は、あらためて報告いただけるということですね。“復讐三部作”では、同時にマンガでの展開もされると言われていましたが、こちらはどのように展開される予定ですか。



松山“復讐三部作”の各マンガ作品は、ゲームと合わせて読むことで、より世界観が広がるという作品になります。いま、欧米圏でもマンガファンが増えてきていますので、プロモーション展開の一環として、限定版に付けるなどといった施策を考えています。



――“復讐三部作”の残り2本、『刀凶百鬼門』と『CECILE』の開発状況も教えてください。



松山この2タイトルに関しては、いま現在社内で手掛けている受託タイトルを優先して作業を行っているため、若干進行面で難航しています。無理をすれば、動かすこともできなくはないですが、結果としてどれも満足度の高い作品として仕上げられなければやる意味がありません。ですので、いまは受託タイトルと『戦場のフーガ』に注力しています。ただ、まったく動いていないかというとそうではなく、メインビジュアルや美術ボードといったアセット類を外部の会社に委託し、プログラマーがアサインされた瞬間からゲームが動かせるような下準備は進めています。もうしばらくお待ちいただきますが、期待してお待ちください。


マンガ制作を専門に行う部署をサイバーコネクトツー社内に新設!? プロジェクト“M5”とは?



――今回、新たに“M5”というプロジェクトを発表されました。こちらはどのような取り組みですか。



松山我々が未来を見据えて掲げた“NEXT PLAN”には、世界で通用する新規IP(知的財産)を創出するために、“C5”のほかにオリジナルアニメーション作品を製作する“A5”というふたつのプロジェクトがありましたが、今回新たに“M5”を始動します。これは、CC2の企画原案でマンガ作品を作るというプロジェクトになります。この“M5”を実現するために、マンガを描く人、原作を書く人、ネーム原作を描く人と、それぞれ役割を持つスタッフが所属する“マンガ室”という部署を社内に新設しました。



――マンガ事業への取り組みというと、“復讐三部作”でもすでに行っていますし、ファミ通.comでも『チェイサーゲーム』の連載をやられています。それらとは違うものなんでしょうか?



松山“復讐三部作”のマンガは、“M5”プロジェクトの起ち上げ前から動いていたものになりますが、この取り組みの一環と捉えていただいて構いません。『チェイサーゲーム』は、“M5”を起ち上げて新たにマンガビジネスに参入するにあたり、何らかのお手本を示す必要があったため、私が先陣を切って仕掛けたコンテンツですね。ゲーム業界を舞台にした熱血お仕事マンガですが、おかげさまで「読むと100%胃が痛くなる」というキャッチコピーをいただいています(笑)。


ゲーム業界のリアルな"いま"がわかるマンガ『チェイサーゲーム』の連載がファミ通.comでスタート! 原作はサイバーコネクトツー代表・松山洋氏
https://www.famitsu.com/news/201812/17169409.html


――“C5”、“A5”に、“M5”も加えたマルチ展開で、オリジナルコンテンツを生み出すことに力を入れていくというわけですね。もうすでに何らかの作品作りはされているのでしょうか。



松山じつは『チェイサーゲーム』を発表させていただいたあと、「ゲームクリエイターが考える、誰も見たことのないマンガを作りませんか」というオファーもいただいており、水面下で何本か動いています。こちらはお仕事マンガではなく、王道の娯楽作品になりますね。“M5”についてはもっと幅広い展開も考えているので、ご興味のある出版社の方がいらっしゃいましたらぜひ、CC2までご連絡ください(笑)。



――マンガ事業への参入は驚きですが、松山さんにはピッタリの取り組みとも言えますよね。



松山私自身、嬉々としてやっていますからね(笑)。ゲーム作りは先ほども話したように、年単位の時間がかかりますが、マンガは考えて作った原作がすぐにネームになります。それから数週で発表でき、読者からの反響もすぐに帰ってきます。この速度感は、ゲームとはまったく違う感覚ですよね。



――結果がすぐに帰ってきて、それに合わせて対応できるというやりかたは、松山さんの性に合っているんじゃないですか。



松山本当にその通りです。こんな美味しい体験ができるゲームクリエイターは、私と小高(※)さんくらいですよ(笑)。ゲーム作りも当然楽しいんですが、開発に着手したばかりのものはなかなか話すことができず、何年も黙々と作り続けるだけですからね。でも、マンガは思いついたものをすぐに発表できるんです。こんなにおもしろいことはないですよ。ほかのクリエイターの方にもオススメします(笑)。



※小高和剛氏(トゥーキョーゲームス代表)。『ダンガンロンパ』シリーズの生みの親として知られているゲームクリエイター。ゲーム制作以外にマンガ原作の執筆活動も行うなど、マルチな分野で精力的に活動している。





松山氏のクリエイター発掘行脚が日本を飛び出し、ついに世界進出! “世界人材補完計画”を始動!!



――今度は、“世界人材補完計画”と名付けられた新たな人材採用プロジェクトについて教えてください。



松山CC2が20周年を迎えた2016年に、私自身が日本全国47都道府県を回るという“全国行脚プロジェクト”を行い、7000名以上の学生さんとお話させてもらいました。また、同時に行ったファンミーティングでは、総勢548名の方と飲んでいます(笑)。それから約2年が経ちましたが、新卒採用面接で、「あのときに話を聞いて、ゲームクリエイターを目指しました」という方が出てきているんですよ。あの“全国行脚”で、クリエイター志望の若者に勇気を与えることができたんです。そこで、この取り組みをさらにもう一歩推し進めてみようと思ったのが、今回の“世界人材補完計画”です。幸いにも、この星ってそんなに大きくないじゃないですか。ですので、今度は世界各地を回って、ゲームクリエイター志望者に勇気を与えてこようと思っています。





――国内とはだいぶ勝手が違うと思いますが、どのようなお話をされるのですか?



松山異国の地で働くというと、何より不安感が先立ちますよね。幸い、弊社にはヨアンを始め外国人スタッフが多く務めており、海外から就労者を受け入れるためのノウハウは持っています。ですので、会社説明をするだけではなく、ビザの申請の仕方から不動産手続きのサポート、生活水準の説明、給与形態や補助など、実際に日本で働くうえで必要となるお話はすべて説明するつもりです。



――海外の方に門戸を開くというのは、いろいろと大変な部分もあると思いますが、なぜ国外から人材を集めようとされるのでしょうか。



松山いちばんの理由は、国内の人材が圧倒的に不足していることです。私の生まれた時代は年間出生数が200万人ほどでしたが、いま20代前半の若者の数は、その半分程度しかいません。さらに、現在の年間出生数は100万人を大きく割り込むほど、日本は少子化が進んでいます。また、ゲーム業界は去る人は多いのに、新しい人はなかなか入ってこないという、人材が滞留しにくい世界でもあります。これでは、頭数が足りなくなるのは当然ですよね。でも、国外に目を向けてみると、まだまだ人材は豊富なんです。私自身、これまで世界中のクリエイターの方たちとお話をしてきましたが、日本のマンガやアニメ、ゲームに興味を持ち、日本のゲーム会社に憧れを持っている人ってたくさんいるんです。だったら、あとはこちらから手を差し伸べるだけじゃないですか。だから、世界中を回って人材を集めてこようとしているわけです。



――日本で働くという選択肢を提示しに行かれるということですね。ちなみに新卒・中途の区別はありますか。



松山それは問いません。来年度は国内で20名、モントリオールスタジオで20名、さらに世界各国から20名、総勢60名を採用するつもりです。現在、CC2は約200名が在籍していますが、2020年には300人規模の会社にします。



――率直な疑問ですが、なぜそこまでスタッフを増やそうとされるのでしょうか。



松山それは、やりたいことができないからです。今回、いろいろなプランをお話しさせてもらいましたが、弊社にはほかにもやりたいことが山ほどあります。でも、これらをやっていくためには、もっと人材が必要なんです。



――2019年も相当忙しくなりそうですが、最後に今後の意気込みを教えてください。



松山CC2は来年、25期を迎えますが、いまは30周年の飛躍に向けた仕掛けを準備しているところです。これからもおもしろいことを突き詰めていきますので、今後の動向にご期待いただければと思います。また、我こそはという方がいらしゃいましたらぜひ、宇宙船CC2号の乗組員に名乗りを上げてください。


 続いて、『戦場のフーガ』のディレクターを務めている、古き良き日本のゲームを愛すフランス人、ヨアン・ゲリト氏のインタビューをお届けする。
『戦場のフーガ』ディレクター、ヨアン・ゲリト氏インタビュー



――まずは自己紹介からお願いします。



ヨアン・ゲリトはじめまして、ヨアン・ゲリトと申します。フランス人です。5年前にCC2に入社して、ゲームデザイナーをやってきました。昨年から、『戦場のフーガ』のディレクターを担当しています。



――CC2に入られる前は、ゲーム制作の経験はありましたか?



ヨアン・ゲリト日本に来る前は、フランスのゲーム会社で働いていました。CC2で4社目になります。



――なぜ、遠く離れた日本のCC2に入社しようと思われたのでしょうか。



ヨアン・ゲリト子どものころからゲームが大好きで、いつかゲームを作りたいという思いを持っていました。そんな中で日本のゲームに出会い「これだ!」って思ったんです。欧米系のゲームって、キャラクターや世界観にリアリティーを重視する傾向がありますよね。自分の中ではずっと「何かが違う」って気持ちを持っていたのですが、日本のゲームを遊んでその理由がわかりました。欧米系の作品にありがちな固定観念にとらわれていないんですよ。ストーリーも素晴らしい作品が多く、「こんなゲームを作りたい」って思うようになりました。それで日本への憧れを強く抱くようになり、フランスで働きながら日本語の勉強をしていたんです。そうして、ある程度の経験を積んだところで「そろそろかな」と思い、CC2に応募したというわけです。



――そんなヨアンさんが『戦場のフーガ』のディレクターになったというのは、まさにジャパニーズドリームですね。初めてディレクションをされて、いまどんなお気持ちですか?



ヨアン・ゲリトメチャクチャ楽しくもありますが、メチャクチャ辛いです(笑)。



――(笑)。どのような部分が辛いんですか。



ヨアン・ゲリト僕の日本語はまだ完璧ではないので、コミュニケーション面で苦労しています。指示を与えるための資料を作成するにしても、日本人のようにサッと書くことができないので、そこで時間のロスが発生してしまうというのは歯痒いですね。また、モントリオールスタジオとの対話は問題ないのですが、時差が大きいので、こちらもやり取りの面では苦労しています。



――言葉の壁というのは、なかなか大変そうですね。



ヨアン・ゲリトまた、僕はディレクションの経験がまったくないので、予算やスケジュールの管理でも苦労しています。プロジェクトを動かすにあたり、提示されている予算の範囲内で計画を立てているんですが、まったく帳尻が合わなくなってしまってばかりで……。



――まるでリアル『チェイサーゲーム』のようですね(笑)。それでも楽しい……ということですが、どういった部分が楽しいのでしょうか。



ヨアン・ゲリト僕はずっと、20年くらい前のゲーム制作スタイルに憧れを持っていました。10~20人くらいで全員が顔をつきあわせ、話をしながらゲームを作っていくというやり方です。そんな風にみんなの顔が見えるゲーム作りができることを、とても楽しんでいます。予算やスケジュールがうまくいかないことは大変な部分ではありますが、そこでやり方を工夫して道を見つけ出すというのは、大変ながらもやり甲斐を感じています。



――最後に、『戦場のフーガ』を楽しみに待っているファンにコメントをお願いします。



ヨアン・ゲリト自分自身が憧れていた、日本のゲーム作りが熱かった時代のやり方と同じように、全力をかけて作り込んでいます。チームのみんなとがんばっていますので、期待して待っていてください。

最終更新:3/25(月) 21:14
ファミ通.com

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