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【天皇と平成シリーズ】異例の言葉「水俣は見捨てられたんですね」

3/26(火) 18:30配信 有料

西日本新聞

水俣病資料館の語り部らと懇談する天皇、皇后両陛下=2013年10月27日、熊本県水俣市(代表撮影)

 戦争と復興の時代だった昭和を経て、1989年に始まった平成は、2019年4月末で終わりを迎えます。「天皇と平成シリーズ」では、新たな時代の象徴天皇として歩んでこられた天皇陛下の足跡をたどり、九州・沖縄を中心にゆかりの人々の秘話を掘り起こすことで、平成という時代を振り返ります。
※この記事は2018年4月2日時点の内容です

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 不知火海の向こうに天草の島々が見える。熊本県水俣市の水俣湾埋め立て地。水俣病を引き起こしたメチル水銀が今も、コンクリートや土砂で封じ固めた地下に眠る。

 2013年10月27日、天皇、皇后両陛下は初めてこの地に立たれた。

 「語り部の方々とお会いしたい」。陛下の意向が県を通じて市立水俣病資料館の島田竜守前館長(53)に伝わったのは訪問の約2カ月前だった。宮内庁とやりとりする中、陛下の水俣に対する思いを伝え聞いた。

 「機会があればぜひ、水俣に行きたいと思っていた」「胎児性患者たちと皇太子の年齢が近く、水俣病は身近な問題と感じる部分があった」-。

 島田さんは緊張の面持ちでその日を迎えた。陛下の資料館滞在は51分。1956年の水俣病公式確認から68年の原因確定までの経緯を説明している時だった。

 「水俣という場所は、見捨てられたんですね」

 陛下の問い掛けに、島田さんは言葉を詰まらせた。背後には国や県の関係者がずらりと控えてもいた。答えに窮した島田さんに、陛下は繰り返した。

 「水俣は、見捨てられたんですね」 本文:2,617文字 写真:3枚

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西日本新聞

最終更新:3/26(火) 18:30
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