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好みのニュースだけ表示、便利だけれど…考えさせられる「フィルターバブル」の問題

3/26(火) 6:15配信

沖縄タイムス

◆幻想のメディア SNSの民主主義(17)第2部 配信の仕組み

 2月26日午後、西原町中央公民館では中部地域に住む60~70代の男女約15人が集い、スマートフォンやタブレットの使い方を学んでいた。「これからはスマホの時代だから」。定期的に集まり、講師から生活に役立ちそうなアプリやスマートフォンの効果的な機能について習得している。

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 受講する全員がダウンロードしたのが、国内や海外の政治や経済、グルメなど話題のニュースを配信する無料アプリ「スマートニュース」だ。

 「新聞も見るけど、ここからニュースも得るようになった」と話すのは浦川せつ子さん(63)=西原町。浦川さんのスマホ画面には「あなたにおすすめ」のニュースとして千葉県野田市で起こった女児死亡事件の続報が映し出されていた。興味あるニュースが選ばれていることに「確かにこのニュースはよく見ていた」と驚く浦川さん。

 一方、隣にいた女性(65)=同=の画面に表示されていたのは、県民投票の結果について沖縄の地元紙の編集局長が論じる記事。国際政治に関心があるという玉那覇正則さん(68)=同=には米朝首脳会談のニュースが示されていた。

 インターネットでは、情報を検索する学習機能が発達し、受け取り手の見たい情報を推測して好みに沿った記事を選別し配信することが主流になった。利用者が好ましいと思う情報ばかりが示されることで、思想的に社会から孤立する様子を「フィルターバブル」と呼ぶ。県内でリテラシー教育に携わる米須渉さんは「便利である半面、自分と同じような考えばかり目にすることで、正確な情報を得られない可能性がある」と危険性を指摘する。

 スマートフォン講座のサークル長を務める與那嶺正市さん(67)=同=のスマホ学習歴は5年。気になったこと、知りたいことはインターネットで調べ、得た情報を無料通信アプリ「ライン」をメモ代わりにまとめてきた。與那嶺さんは検索して一番上に表示されるサイトは開かず、3番目以降のサイトを開くことが多いという。

 講師からその理由を尋ねられた與那嶺さんは「一番上のサイトは広告収入を目的としているものが多いし、正確な情報を得られない可能性が高いからね」と冷静に語った。(「幻想のメディア」取材班)

最終更新:3/26(火) 6:15
沖縄タイムス

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