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日本の景気は「実感」が正しかった?後退局面に入ったとの見方強まる

3/28(木) 11:40配信

THE PAGE

米中貿易戦争の影響で、日本メーカーの中国向け輸出が減少

 日本の景気が後退局面に入ったのではないかとの見方が強まっています。これまでは「景気は良いのだが実感が伴わない」とされてきましたが、本当に景気が悪くなってしまうと、生活実感はさらに悪くなりそうです。日本は景気後退に向かっているのでしょうか。

 内閣府は景気動向指数を毎月公表していますが、1月の基調判断が前月の「足踏みを示している」から「下方への局面変化を示している」に下方修正されました。景気動向指数の基調判断は、あらかじめルールが決まっており、特定の条件を満たすと基調判断が変化します。しかし最終的な景気の判断は総合的な議論で決定されますから、まだ景気後退に転じたと決まったわけではありません。

 しかしながら昨年末から日本の景況感が著しく悪化しているのは周知の事実です。最大の原因は中国経済が失速していることです。日本はモノ作りで経済を成り立たせていますが、日本メーカーの最大の顧客となっているのは、中国企業と米国企業です。中国経済は米中貿易戦争の影響で昨年後半から失速が顕著となっており、これに伴って日本メーカーの中国向け輸出が大幅に減っています。

 一方、米国はまだ貿易戦争の影響がそれほど出ていませんから、何とか好景気を保った状態にあります。しかし、これ以上、貿易戦争が長引けば米国経済もスローダウンするというのが専門家の一致した見方ですから、やはり景気の先行きは不透明になったと言わざるを得ないでしょう。

国内消費が低迷する中、10月には消費増税も

 貿易がダメでも国内の消費が活発であればすぐに景気が悪くなることはありませんが、困ったことに日本の国内消費はずっと低迷が続いています。ここで輸出が落ち込むと、消費はさらに冷え込む可能性が高いでしょう。

 これまで消費の低迷による売り上げ減少を嫌って、食品メーカーなどは、価格を据え置いて内容量を減らす、いわゆる「ステルス値上げ」を行い、名目上の値上げを控えてきました。しかし、原材料価格や人件費の高騰に耐えられなくなり、多くの商品が春に一斉値上げとなっています。10月には消費増税が控えていますから、消費者の財布の紐はさらに固くなるでしょう。

 政府は「戦後最長の景気拡大」と喧伝していましたが、最終的な景気判断次第では、それも幻となる可能性が出てきています。好景気の実感が湧かないところに、本当に不景気になってしまうと、消費者にとっては大きな打撃でしょう。とにかく今は米国の景気が悪くならないよう祈るしかなさそうです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:3/28(木) 11:40
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