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現金にはない「キャッシュレス決済」のリスク

4/1(月) 7:00配信

ITmedia NEWS

 最近では経済産業省が「プレミアム“キャッシュレス”フライデー」なる施策を打ち出すなど、国を挙げてキャッシュレス決済を推進しています。

「オフィスグリコ」のPayPay(画像)

 クレジットカード、電子マネー、そしていま話題のQRコード決済など、キャッシュレス決済は私たちにとって身近なものになってきていますが、便利さの裏には“リスク”もあります。今回のコラムでは、「お金」にまつわる話をIT的な視点でいま一度考えてみたいと思います。

クレジットカード不正利用の現状

 日本におけるクレジットカードの普及率は年々上昇しており、日本クレジット協会によると、全クレジットカードのショッピング枠合計を表すクレジットカードショッピング信用供与額は年々増えており、2017年度は前年比8.2%増の58兆3711億円でした。カード発行が増えているだけでなく、その使用率が判断できる未返済残高ともいえる信用供与残高は11兆384億円(2017年12月末時点)という数字で、それなりにクレジットカードは利用されているのが分かります。

 利用者が増えているクレジットカードですが、不正利用の問題も深刻になってきています。日本クレジット協会が公開している「クレジットカード不正利用被害統計」を見てみましょう。

 ここからいくつか興味深いことが分かります。クレジットカード不正利用被害額は減ってはいないものの、「偽造カード」の被害は明らかに減っています。これまではクレジットカードの磁器テープをスワイプして情報を抜き取り、新しいカードを複製して偽造するという手口が多かったのですが、いまは「ICチップ」搭載のカードが増えました。ICチップは複製が難しく、最新の設備を持つ店では店員がカードを手に取ることなく決済ができるようになっています。それもあり、偽造そのものは被害額が減っているのです。

 ただし、やはり問題は「クレジットカードの番号盗用」です。これはECサイトなどからカード情報が流出し、ネット上に存在するブラックマーケットで売買された結果、不正な利用が行われるというもの。ネットでクレジットカードを利用する限り、そこから情報が漏えいして被害を受けることはリスクとして認識しなくてはなりません。とはいえこれらの数値はあくまで、既に各カード会社が“不正利用されたことを認識している”金額です。基本的には各カード会社の会員規約に基づいてカード会員にその責がないとされれば、不正利用された額の支払い義務はありません。

 不正にカードが利用されたとしても、その事実が把握できている間は、私たちはむしろ安心してクレジットカードを使えるとも考えられます。その点では現金よりも安心できると、私は認識しています。

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最終更新:4/1(月) 7:00
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