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宿泊税 福岡市と県の溝埋まらず/福岡県政点検

4/3(水) 10:01配信

西日本新聞

 福岡県知事選は4月7日の投開票に向け、3選を目指す現職と新人2人が激しい戦いを繰り広げている。自民党議員の支持が、現職と党推薦の新人に割れる「分裂選挙」に注目が集まる一方で、住民の暮らしを巡る課題は山積している。防災、農業、福祉、観光などの県政課題を点検するとともに、主な政策について各候補者に聞いた。

【画像】県と市、福岡の自治体はどっちを支持?宿泊税アンケート結果

立候補者(届け出順)

新人・篠田清氏(70)=共産党県役員、無所属、共産推薦
新人・武内和久氏(47)=元厚労省官僚、無所属、自民推薦
現職・小川洋氏(69)=2期目、無所属

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 「国道3号線沿いの店にはたくさんの人が来てくれる。それをどうやって町内の山や海へ誘導していけるかだ」

 3月7日、福岡市で開かれた「ふくおか観光地域リーダー共創塾」のプロジェクト発表会。一般社団法人「新宮町おもてなし協会」の木本紳一郎事務局長は、地域が抱える観光戦略の課題についてこう意見を述べた。

 今や一大産業、地方創生の核と位置づけられる観光。県内を訪れる外国人客も伸びており、昨年は船舶上陸も含め過去最高の327万人に達した。

 一方、増加に伴い、受け入れ環境の充実やごみの投棄などの「観光公害」への対策も急務となっている。だが、政府が地域の観光戦略の司令塔として全国に設立を促す日本版DMOに登録されている法人は、県内にはまだない。県内の外国人観光案内所の設置件数は28カ所。九州・沖縄で唯一、英語を含む3言語以上での対応が可能な「カテゴリー3」が3カ所あるとはいえ、全体では福岡よりも人口の少ない静岡(51カ所)や広島(35カ所)に後れを取っている状況だ。

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 観光分野では、昨年起こった宿泊税導入を巡る県と福岡市の対立問題も未解決のままだ。

 ホテルや旅館などの宿泊客から徴収する宿泊税は、税収を観光振興策に充てることが目的。2002年に全国で初めて導入した東京都は多言語案内板設置などに活用している。

 県は年間の税収を36億円と見込むが、市は独自課税を譲らず、両者の協議は平行線。市内で旅館業を営む50代の男性は「レジシステムの変更など新税に対応するには準備が必要。秋には消費税の増税も控えているので、早く決着させてほしい」と訴える。

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最終更新:4/3(水) 11:41
西日本新聞

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