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消費増税対策のポイント還元策、早くも失速?場当たり的対策には限界が

4/5(金) 11:40配信

THE PAGE

加盟店手数料の負担から、中小店舗がカード決済の導入を躊躇

 10月の消費増税への対策として実施するポイント還元策が、早くも空振りになる可能性が出てきました。場当たり的な対策にはやはり限界があるようです。

 政府は消費増税による景気の冷え込みを防ぐため、いくつかの景気対策の実施を計画していますが、その中のひとつが、中小零細店でカード決済を利用するとポイントが還元されるというプログラムです。

 日本は諸外国と比較して現金の比率が高く、政府は電子マネーやクレジットカードへの移行を促そうとしていますが、中小規模の店舗ではカード決済を導入していないところが多く、こうした店舗の対応が課題となっていました。そこで政府が考え出したのが、消費税対策でポイント還元を実施し、中小店舗における電子決済に対象を限定することで、景気対策と中小店舗支援、そしてキャッシュレスの3つを実現するというプログラムでした。

 このポイント還元策は、2019年10月から2020年6月までの間、中小店舗においてキャッシュレス決済を行った場合、買った金額の5%が利用者に還元されるというもので、ポイントの原資は政府が拠出します。

 しかしこのポイント還元策をスムーズに進めるためには、多くの中小店舗がキャッシュレス決済のインフラを導入しなければなりません。中小店舗はカード会社が徴収する加盟店の手数料を負担する体力がないため、経産省はカード会社に対して手数料に上限を定めるように要請。各社はしぶしぶこれを受け入れていました。しかし一部のカード会社を除いて還元策が終わった後は、手数料の上限を元に戻す方針だといわれます。

 そうなってしまうと、今回のポイント還元策をきっかけにカード決済導入を検討していた中小店舗が、その後の手数料の上昇を嫌って導入を躊躇する可能性が出てきます。

手数料負担の少ないQRコード決済、認知度に課題か

 もっともこのポイント還元策はQRコード決済など、クレジットカード以外の決済にも適用されます。QRコード決済のサービスはキャンペーンということもあり加盟店の手数料をしばらく無料にするところもあり、お店側の負担はほとんどありません。しかしQRコード決済のサービスは、一部の利用者には浸透していますが、一般消費者や中小店舗のオーナーの中にはまだその存在を知らない人もいます。キャッシュレス決済でポイント還元ということになると、やはりクレジットカードが中心となりそうです。

 今回の還元策については「場当たり的」「拙速」との批判の声も出ていますが、カード会社各社の反応を見ると、やはり付け焼き刃の政策であることは否定できないでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:4/5(金) 11:40
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